福祉のまちづくり研究
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熊本地震からみたサービス付き高齢者向け住宅の被災実態に関する研究
天野 圭子
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2022 年 24 巻 Paper 号 p. 1-12

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抄録

本研究では熊本地震時の中規模・大規模サービス付き高齢者向け住宅の被災実態から(1)夜間の避難行動、(2)ライフライン復旧・事業継続対応、(3)地域住民や自治体との関係を明らかにするため、熊本市内の定員30人以上、3階建以上の4事例でヒアリング調査を実施した。結果から、(1)夜間は併設事業の職員による支援がなく、夜勤の1~2人程度の職員で対応にあたっていた。(2)非常用の食料や飲料水を備えていない事例や、職員の疲労がみられた事例もあった。(3)地域住民の受け入れや自治体からの支援については、事業者によって考えが異なっていたが、津波避難から受け入れた地域住民が、避難支援に加わった事例もあった。

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