わが国では、少子高齢化に伴い日常生活において介護を必要とする要介護者が増加している。しかし、要介護者の移動を支援する介護タクシーには零細な事業者が多く、病院の受付時間などの需要が集中する時間帯には利用者ニーズに十分に応じられていない。一方、一般タクシーにおいてユニバーサルデザインタクシーの導入が進み、車いす利用者の方々が利用できる環境が整いつつある。
そこで本研究では、介護タクシーの利用変化を経年的に把握し、予約時に断られることが定常的に発生している実態を明らかにした。また、介護タクシーが予約できない際の改善策として、一般タクシー事業者が運用するJPN TAXIを活用する「ショートリリーフ」を提案し、介護タクシー利用者の利用意向を把握した。そして、JPN TAXIの需要と供給の関係性より活用の可能性を示した。
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