日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2007年度年会
セッションID: K8-P14
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K8:記載鉱物学
中国新彊ウイグル自治区Sartokayクロム鉱床に産するローディン岩について
*小林 祥一金田 博彰
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抄録
新彊ウイグル自治区、カラマイ市の北西約50k_m_には、オフィオライト帯が分布し、ここでは主に蛇紋岩化したハルツバージャイト、ダナイトなどがみられ、この中にSartokayクロム鉱床がある。この鉱床から部分的に淡緑色の、主にベスブ石、ザクロ石、透輝石、緑泥石からなるローディン岩を見いだした。ローディン岩は、鏡下では主に長さ0.2mm程度の自形の透輝石と、ベスブ石あるいはザクロ石が、単独あるいは集合した形でみられる。この透輝石中には、直径5~20ミクロンの細粒のベスブ石およびザクロ石が、劈開に沿ってあるいはランダムに、スポット状に見られる。ローディン岩全岩中およびベスブ石、ザクロ石、透輝石中の酸化クロム含有量は低いが、透輝石中にスポット状に入る細粒のベスブ石およびザクロ石中には、クロムおよびチタンを多く含む。このうちベスブ石中のクロム含有量は、最大で4.77wt%含んでおり、ウラル産のベスブ石(?)を除くと最も多い値を示している。
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© 2007 日本鉱物科学会
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