日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会2008年年会
セッションID: S2-07
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S2:岩石-水相互作用
地熱系におけるカルサイトスケールと流体化学平衡
*柳澤 教雄
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抄録
相平衡計算ソフトSOLVEQ-CHILLERを用いて、山形肘折高温岩体地熱実験における地熱流体とカルサイト、硬石膏、石英との化学平衡の経時変化を求めた。循環の初期では生産井HDR-2aにおいてカルサイトの平衡温度は100℃、硬石膏や石英は250℃であった。しかし、HDR-2aの急速な温度低下後は、石英と硬石膏の平衡温度は急低下し、カルサイトの80度における平衡定数は急速に増加し、過飽和状態となった。このことは地上配管部においてカルサイトスケールの沈殿が急速に増加することと対応した。また、この急速な沈殿は、流体からのCO2の離脱も大きく関与した。
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© 2008 日本鉱物科学会
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