日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会
セッションID: T1-P05
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T1:岩石-水相互作用
飽和蒸気圧下におけるかんらん石-水・斜方輝石-水系における加水反応の進行
*小笠原 由一岡本 敦土屋 範芳
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抄録

上部マントルを構成する超塩基性岩であるかんらん石や輝石は海洋底において海水と接触し吸水反応を起こし含水鉱物である蛇紋石を析出する。この蛇紋石は地下に水を持ち込む最大のキャリアーであることが知られており地球規模の水循環を考えるうえで蛇紋岩化作用のメカニズムの理解は極めて重要である。しかしその研究例は未だ不足しているのが現状でありメカニズムの解明のためには鉱物試料と溶液の両方の変化を経時変化で捉えることが必要であることから今回はかんらん石-水系, 斜方輝石-水系で熱水反応実験を実施した。実験には粉砕した天然の岩石を使用し純粋と封入し所定の時間加熱した。実験時間は4-1008時間, 温度は250度である。この結果, 斜方輝石-水系ではクロライトが析出しかんらん石-水系ではリザダイト, クリソタイル, ブルーサイトが析出した。ポスターにおいてより詳細な実験結果やかんらん石-斜方輝石-水系の結果を示す。

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© 2011 日本鉱物科学会
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