抄録
試料温度を制御しドロマイトのカソードルミネッセンス(CL)スペクトルの測定を行い、得られたスペクトルピークを波形分離しMn2+が占めるサイト(CA, Mg席)を特定して試料温度がこれら発光成分に及ぼす影響を評価した。二価のMnイオンがCaサイト(A site)とMgサイト(B site)において不純物中心として発光したものである。スペクトルを定量的に評価するため波長をエネルギー単位に変換しガウス関数を用いピークフィッティングを行った。-200℃から-100℃にかけては温度消光を示したが、-50℃以上において増感するものの、150℃にかけて再び温度消光に転じた。これら過程の活性化エネルギーはA siteとB siteで異なる値を示した。