日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2016年年会
セッションID: R5-P01
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R5:地球外物質
X線回折法による普通コンドライトの分類
*今栄 直也山口 亮小島 秀康木村 眞
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抄録
X線回折装置を用い実用的なバルクキャラクタリゼーション(分類)に視点をあてて普通コンドライトを調べた。主に南極隕石の各種コンドライトの研磨薄片試料で行った。試料水平面内を100rpmで回転させ粉末回折パターンを取得した。解析には、普通コンドライトを構成する主要構成鉱物であるかんらん石、低Ca輝石、鉄ニッケル合金を用いた。かんらん石組成は(130)のピーク位置を経験式に適用して決定し、合成フォルステライト試料の回折角で補正した。この組成は平衡普通コンドライトの化学グループ (H, L, LL) と整合的である。普通コンドライトの岩石学的タイプ3では単斜低Ca輝石 (Cpx) のみである。岩石学的タイプ4以上では単独ピークであるOpx (511) が認められる。岩石学的タイプは3と,4,5&6は低Ca直方輝石の有無から区別できる。カマサイト (110)に対するトロイライト (114)の割合はH, L, LLの順で増加する。これは非平衡普通コンドライトの化学グループの区別に使える。今後不定形試料に適用する。
  

 
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