景観生態学
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エビアマモ葉上の採食痕と流動との関係
玉置 仁中山 恭彦新井 章吾
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2008 年 12 巻 2 号 p. 53-58

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抄録

2005年10月, 島根県隠岐諸島の神島地先の岩塊群に分布していたエビアマモ群落において, 葉上に観察された採食痕と流動環境との関係を調べて, 藻食性魚類の採食活動に及ぼす流動の影響を検討した.エビアマモは, D.L.-0.5mから-3.7mの水深に生育していた.草丈が短く, 葉上に藻食性魚類の採食痕が観察された草体は, 流速の低い場所に分布し, 一方, 流速の高い場所では, 伸長した食み痕のない草体が認められた.以上のことから, 本地先の流動の強い場所では, 藻食性魚類の採食活動が制限されている可能性があり, これらの場所では, 葉上に採食痕のないエビアマモが残存していたと推察された.

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© 日本景観生態学会
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