沙漠研究
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原著論文
エチオピア国中央部リフトバレー地域の火山灰土の熱伝導率と熱拡散係数が地温に及ぼす影響
鈴木 伸治飯塚 圭子真田 篤史伊藤 博武渡邉 文雄
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2019 年 29 巻 3 号 p. 91-101

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抄録

エチオピア国のリフトバレー(地溝帯)周辺には,火山灰土が分布している.土地管理が不適切であったために,この地域は森林伐採とそれに続く土壌荒廃に見舞われている.そのためこの地域の土壌は強い日射にさらされるようになったが,地温環境についてはよく知られていなかった.火山灰土壌は一般の鉱物質土壌に比べ,特異的な物理性を示すことから,筆者らは,エチオピアリフトバレーの火山灰土地帯も特徴的な温度環境を示すという仮説を立てた.本研究の目的は,エチオピアリフトバレーの土壌の熱的性質(熱伝導率と熱拡散係数)を調べ,それらが地温に及ぼす影響について検討することである.測定の結果,エチオピアリフトバレーの土壌は,固相の熱伝導率が低いこと,また間隙率が多いことにより,非火山灰土に比べて低い熱伝導率を示し,そのため熱拡散係数も低い値を示すことが明らかになった.この性質は,日本の火山灰土の熱的性質に類似していた.このことからエチオピアリフトバレー地域の地温環境の特徴として,強い日射のために地表面では温度が非常に高くなるものの,土壌の熱拡散係数が低いことによって熱が下層まで伝わらず,下層では地温の日変動が非常に小さくなることが明らかになった.

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© 2019 日本沙漠学会
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