沙漠研究
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小特集
淡水化技術~砂漠を緑に~
迯目 英正小島 紀徳
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2020 年 30 巻 3 号 p. 35-42

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抄録

「砂漠を緑に」するためには,緑化の生産性から淡水コストは利用箇所で50円/m3以下が望まれ,送水/配水のコストを20-30円/m3とすれば,造水コストは30-20円/m3以下になる.加えて,濃縮水の処理とともに,膨大な造水/送水/配水に伴う電力のコストと熱源の質が問われる.

解決策として,海洋深層水の清浄性を利用し,海水分離に疎NF/疎RO/TC缶を用い,濃縮水を固体塩とし,造水エネルギーおよびコストを低減させ,濃縮水を固体塩として活用あるいは貯蔵できる.また,安定/安全/低コスト/環境保全の発電方式として,低温太陽熱温度差発電が勧められる.更なる省エネの海水分離方法としては吸収式ヒートポンプのリファインと実証を提案する.

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© 2020 日本沙漠学会
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