医薬品コードの標準化を行う作業過程において,医薬品名の標準化に関する基本的な検討を行った.医薬品の販売名について語幹(商標),剤形等,種類別に用語の切り出しを行い,それらを更に23の要素に細分化してその内容の分析・整理を行った.医薬品名の標準化は未だ検討を要する面が残されているが,現状で臨床上必要性が高い基本標準名称を設定した.またリスクマネジメントの観点から医薬品名の類似度を判断することが必要とされており,医薬品名の類似性を販売名の語幹の類似度で検討することを試みた.その結果,類似度が高いものとしてリストアップされた語幹の組み合わせの妥当性から判断して,本方法は類似度の客観的評価を行う1つの方策として有用であることが示された.また,標準化を行う際には,分析・整理作業を伴うことから,その整理の仕方によって,さまざまな成果が得られることが示された.