医療情報学
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原著
現在の病院情報システムの評価に関する分析
柳樂 真佐実安田 晃孫 暁光平野 章二津本 周作
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2002 年 22 巻 1 号 p. 51-57

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抄録

 島根医科大学附属病院の研修医を含むすべての医師を対象に,現在使用している病院情報システムの評価をアンケートした.紙伝票による運用との比較では,面倒,変わらない,楽の各カテゴリーに分散する傾向があった.対応分析を行った結果,退院時要約記入とカルテ記入は面倒と感ずるが,検査予約,薬処方は楽と感じ,予想された結果を得た.病院情報システム導入がもたらした変化では,レセプト処理,検査結果報告までの時間では良否が拮抗し,外来患者待ち時間,診察時間,研究,教育への頻度では良好な回答が多く出る傾向が見られた.他の検査内容,研修医,学生の教育内容,入院患者在院日数などに変わらないという回答が多かった.オーダミス・処方ミスの増減では,注射オーダの出し忘れ,出し間違いと検査,処方の間に連関が認められず,回答パターンに違いが見られた.

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© 2002 一般社団法人 日本医療情報学会
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