待ち時間の短縮や診療効率の向上のために,疾患によって待ち時間などに差が生じるのかを検討した.検討した項目は,各疾患群における待ち時間(受付時刻と予約時刻の差),滞在時間(受付から診察終了まで),所要時間(予約時刻から診察終了まで)である.白内障は術後より滞在時間と所要時間が長かった.散瞳処置がある患者は滞在時間と所要時間が40分前後長くなっていた.眼底疾患以外の群では初診時の方が再来時より早めに来院するが,眼底疾患の群は再来の方が初診より約9分早く来院していた.糖尿病は予約時間12分前に受付し疾患群中最も遅く,また所要時間が他の眼底疾患より13分長かった.緑内障は診察時間と所要時間が短く29分である.角結膜疾患では受付時間が他疾患よりも10分程度早かった.今回の検討で疾患群によって待ち時間などに特徴を見いだすことができ,予約の設定やクレーム減少に有用と思われた.