医療情報学
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総説
医療資材物流管理研究会が果たした医療用具商品コード・バーコード標準化の役割
酒井 順哉
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2003 年 23 巻 3 号 p. 183-192

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抄録

 医療機関における医療材料の商品コードやバーコード表示の標準化の導入は,病院経営改善や医療の安全性向上に重要な課題である.

 医療資材物流管理研究会は,この目的達成のために医療材料業界の商品コード・バーコード表示仕様や財団法人医療情報システム開発センター(MEDIS-DC)が構築した医療材料データベース仕様の方向性を明確にすべく,医療機関における標準化の意識について調査するとともに,データベース登録の状況を継続的に分析した.調査の結果,すでに医療材料業界の多くの企業では,医療機関の標準化意識を受け,標準化が急速に進展した.

 また,本研究会は,医療材料の標準化支援だけでなく,手術用鋼製小物などの医療器械について2次元システムの仕様(案)を策定し,医療業界への標準化提案を行った.

 2003年以降の薬事法改正により,生物由来製品や特定保守管理医療機器を扱う元売業者においても,医療材料・医療機器の納品先,住所,厚生労働省で定める事項を記録・保存することが義務付けられることから,バーコード表示やデータベース登録の必要性がさらに認識されるものと確信する.

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© 2003 一般社団法人 日本医療情報学会
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