2004 年 24 巻 1 号 p. 111-116
著者らは,PDAを用いた薬剤管理指導支援プログラムを開発し業務への活用を試みたので報告する.PDAは,Palmデバイスとした.PDA上の閲覧ソフトはHanDBase3.0 (DDH Software 社)としPDA上でリレーショナルDBを構築した.パソコン上のDBはAccess (マイクロソフト社)としデータの連携にはHotSync機能を用いた.入力項目は患者名,指導日時,診療科,薬剤師名,麻薬管理指導加算の有無,退院時服薬指導加算の有無,薬識やコンプライアンスの評価,SOAP形式の入力項目等とした.画面表示はタブを利用した.ポップアップメニューやデータ参照機能,チェックボックスによる定型文選択機能を用いて簡便な入力を目指した.また必要に応じてテキスト入力可能とした.PDAに入力されたデータはパソコン上のDBと同期させ,病棟で入力が不十分であった項目はパソコン上で追加入力した.本プログラムを薬剤管理指導業務に利用したところ,病棟で最小限の薬剤管理指導記録入力を終了させることが可能となり,正確で迅速な薬剤管理指導記録の作成が可能となった.