医療情報学
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技術ノート
音声認識ツールを用いた超音波領域でのレポート作成の有用性について
小宮山 恭弘水野 成人花阪 智角田 文明井桁 嘉一杉山 隆司三邊 達也安藤 章悟
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2005 年 25 巻 1 号 p. 29-35

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抄録
 超音波検査は,放射線に比べ,レポートを含むファイリングシステムの導入が遅れている.主な要因として放射線とのワークフローの違いと入力支援ツールが未成熟であることが挙げられる.超音波でのシステム化を推進するにあたり,超音波メーカーの協力を得て,装置内に音声認識ツールを導入し,検査中に所見入力を行うワークフローの変換の試みを行った.腹部,循環器,レポート作成に有用であった.超音波ではワークフローから見直すチャンスが残されており,システム化の基本である発生源入力から考えても,検査中の所見入力は,超音波の特徴であるリアルタイム性に最も適合したワークフローである.迅速な所見入力は,検査の作業効率を上げ,検査枠増加や予約待ち期間短縮を可能にする.システム化推進の際には,増収効果が得られることが望ましい.超音波リアルタイム所見入力はワークフローに注目した新しい検査スタイルとして有用性が高いと考えられた.
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© 2005 一般社団法人 日本医療情報学会
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