病院情報システムに大規模な改修を行うことなく,セキュリティを向上するための手法について検討を行った.その結果,病院端末に導入されているOSが持つ機能であるVirtual Private Network(VPN)機能を利用することにより,その実現が可能であることが示された.
実際に,病院情報システム改修費用と比較して安価なサーバを導入することで,100 Mbps程度の帯域が確保できることが確認された.さらに通常の医療情報システムの応答性には,大きな影響を与えることなく利用が可能であることも確認した.
今後の病院情報システムは院内LAN上であっても,その内容を保証するためにVPNあるいはIPsec等によるセキュリティ対策を行うことが必要であるものと考えられる.