抄録
読影レポートの画像所見の入力負荷軽減を目的に,過去の読影レポートを分析することにより,文節選択方式による入力支援システムを開発したので報告する.読影レポートの主たる文は、部位を表す部位文節と所見を表す所見文節から構成されている.この特徴を利用して部位文節と所見文節をそれぞれの選択肢から独立に選ぶ文節選択方式を採用した.既存の「頭蓋内」CTの画像所見の文を分析し,類似した文から集めた部位文節選択肢と所見文節選択肢を抽出し,文節選択方式のメニューとした.部位と所見の組み合わせは限定的なものが多いので,選択肢の数を少なくできた.文節選択方式入力支援システムのプロトタイプを試作し,文節選択肢データを評価した結果,文節選択肢のないテンプレート方式を用いた場合と比べ,入力負荷が約60%に減少できた.