医療情報学
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総説
手術に関するシステムの現状と課題
松村 泰志近藤 克幸庄野 秀明白石 公徳鈴木 誠一田中 豊
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2007 年 27 巻 2 号 p. 157-167

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抄録
 手術に関するシステムは,導入に苦慮するシステムの一つである.本稿では,大阪大学,秋田大学,佐賀大学,九州大学,東海大学のそれぞれの大学病院における手術に関するシステムの現状をまとめ,課題を提示する.手術申し込み,麻酔の依頼,手術予定作成,実施内容登録を扱う手術システム,モニタから生体情報を収集し,麻酔と使用薬剤を記録する生体情報管理システム,手術材料を準備し使用したものを記録する物流管理システムがある.更に,輸血の依頼と記録,病理オーダ,放射線検査オーダおよび画像照会,手術レポート作成のためのシステムが要求される.手術で使用した物品の入力,この情報を物品管理,医事請求に利用する方法,生体情報管理システムに入力された使用薬剤や麻酔情報の電子カルテシステム,医事会計システムへのインターフェイスに課題がある.システム導入を成功させるためには,十分な業務分析を行うことが必要であり,費用対効果を考慮し,効果的な導入計画が重要である.
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© 2007 一般社団法人 日本医療情報学会
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