近年,病院情報システムの端末をデスクトップ仮想基盤上で構築する医療機関が増えている.デスクトップ仮想化を実現するための技術は,仮想サーバ内で処理された画面をクライアントPCへ伝送し表示するため,従来までのクライアントサーバ方式と画面表示方法が大きく異なる.このような環境で構築された病院情報システムでは,画像診断への影響度および医用画像表示モニタの品質管理方法は未知である.一般的に,医用画像表示モニタは,診断精度を維持するために品質管理が必要であり,その方法は日本画像医療システム工業会が提供する「医用画像表示モニタの品質管理に関するガイドライン」で定められている.本論文では,今までに多くの施設で導入されてきたクライアントサーバ方式と,デスクトップ仮想化の実現手法であるVDI方式とRDP方式について,ガイドラインが定める評価方法に基づき,医用画像表示モニタ上に正しく画像が表示されているか比較を行った.その結果,ガイドラインの定める品質管理方法で測定した評価値に差異は認められなかったため,デスクトップ仮想化が導入された医療機関でも画像診断の精度が維持できていることが示唆された.また,医用画像表示モニタの品質管理も従来と同じ評価方法が適応できることが明らかになった.