医学検査
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Line Probe Assayによるリファンピシン耐性遺伝子検査の有用性
松尾 龍志松本 いつか久保田 緑
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2014 年 63 巻 3 号 p. 379-385

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抄録
今回,われわれはLine Probe Assayによるリファンピシン(RFP)耐性遺伝子検査「ジェノスカラー・Rif TB」を使用し,その有用性について検討した.当院で新規に培養やPCR検査等で抗酸菌陽性と判定された100検体を対象として結核菌群の同定とRFPにおける薬剤感受性を従来法と比較した.結果,結核菌群の同定については感度95.7%,特異度96.0%を示した.RFPの薬剤感受性については,RFP耐性株はなくすべてRFP感受性株で一致率が100%(93/93)であった.本キットの採用により少数ではあるが培養陰性検体や非定型抗酸菌(NTM)との混合感染など薬剤感受性検査が今まで不可能であった検体や結果報告に多くの時間を要する検体の実施が可能となった.結核医療基幹病院である当院にとってこの検査の有用性は高いと考えられる.
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© 2014 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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