2020 年 69 巻 2 号 p. 179-183
キャピラリー電気泳動法を用いた尿中シュウ酸の濃度測定法の基礎的評価を行った。日内再現性と日間再現性は6.0%未満であった。希釈直線性の相対誤差(%)は良好な結果であった。添加回収試験も良好な結果であった。また,塩酸とアスコルビン酸はシュウ酸測定に及ぼす影響は特に認められなかった。イオンクロマト法との相関性は,良好な結果であった(y = 0.971x + 0.380, r = 0.997, n = 50)。この検討でキャピラリー電気泳動法を用いた尿中シュウ酸の濃度測定法は,ルーチン検査において有効な方法であることが検証された。