日本臨床衛生検査技師会穿刺液検査標準化ワーキンググループは,穿刺液(体腔液)検査の臨床的意義と施設間差の是正を目指し,細胞数算定法,細胞分類法,報告法についてまとめ日常検査法として推奨する。細胞数算定は細胞数(個数/μL)とし,赤血球以外のすべての細胞を算定する。細胞分類は,サムソン3分類法またはギムザ3分類法を用いる。サムソン3分類法は,多形核球・リンパ球・その他の細胞の3分類,ギムザ3分類法は,好中球・リンパ球・その他の細胞に分類する。分類細胞は,百分率(%)で表示する。その他の細胞の分類が可能な場合は,補足として詳細に記載する。3分類法による報告は,急性炎症と慢性炎症,漏出性の病態が示唆でき,臨床的意義1)と結びつく結果報告である。またこれらは,一次スクリーニングとしても役立ち,微生物学的検査や細胞診検査などへのきっかけとなる。