医学検査
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病理検査室におけるCAP(College of American Pathologists)認定取得への取り組み
成清 羊佳小林 隆樹相羽 拓矢国仲 伸男苅部 正宏秋元 成美山川 博史石井 源一郎
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キーワード: ISO 15189, CAP, LAP, 臨床検査認定
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2024 年 73 巻 2 号 p. 337-345

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抄録

近年,わが国では臨床検査の精度保証がクローズアップされ,急速に第三者認定の取得が重要視されるようになり,ISO 15189認定を取得する施設も増えてきている。一方,米国においては,CLIA’88(臨床検査改善勧告法1988)の施行によって,人の検査材料を扱うすべての臨床検査室は政府機関によって承認された臨床検査室認定機関による認定を受けなければならない。その中で,最も大規模で歴史のある精度が,米国病理医協会(College of American Pathologists; CAP)が提供している臨床検査室認定プログラム(Laboratory Accreditation Program; LAP)である。国立がん研究センター東病院(当院)は,2013年からISO 15189認定を維持継続しているが,当院のビジョンでもある「世界レベルの新しいがん医療の創出」を達成するために2019年よりCAP認定取得を目指し,約3年間の準備期間を経て2022年8月にCAP認定を取得した。そこで,そのCAP認定から得られた経験をもとに,CAPの概要や技能試験の有用性,査察前の病理検査室での取り組み,本査察での対応,さらに査察後の是正やCAPを継続していく上でみえてきた課題について報告する。

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© 2024 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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