日本看護管理学会誌
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地域対人保健サービス体系の改革戦略とその過程
―保健所が取り組んだ公的システム創設の実例から―
小路 ますみ
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2002 年 5 巻 2 号 p. 40-54

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抄録

公的なシステム構築は,現存対人保健サービス体系の変革ないしは統合である.そのためのプロジェクト運営は,長期的・全体的視野に立った活動の準備・計画・運用を図る改革戦略と言える.保健婦(士)は関係機関・団体の担当者による検討会を組織化し,組織内部の縦関係と異なる横関係を重視した組織間調整に力点を置いた会議運営を展開し,公的システム構築を図る.

本研究の目的は,保健所が取り組んだ公的システム創設の実践例から,どのような改革戦略が用いられたのか,そして,その過程を解明し,改革のための1モデルを提示するものである.

研究対象は平成9年4月1日から平成11年3月31日までの精神保健福祉領域のシステム構築に携わった.著者を含む保健婦経験年数14~21年の3人の都道府県保健所保健婦である.データの収集には実践保健婦の回想法による現象観察を用いた.保健婦の意識の志向性は,266の単文単位から,113の文脈単位が抽出された.分析には現象学的方法を用いた.

地域の対人保健サービス体系の戦略的改革計画は,活動理念に大目標を置き,今取り組もうとするシステム構築を,大目標に到達するための一段階,つまり,信用・信頼に基づく堅固な協動関係の基礎づくりとして位置づけ,確立された関係機関・団体との信頼・協同関係を核とした,新たなシステム構築を目指す発展的な連動戦略に基づくものと言える.その過程は,開始段階・実行段階・発展的段階があり,新たな知見は発展的段階に見出すことができる.

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© 2002 一般社団法人 日本看護管理学会
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