2009 年 19 巻 1 号 p. 61-70
本研究の目的は、良い看護教育ストラテジーに対するアメリカの看護教員の認識を明らかにすることである。アメリカのA大学に所属する看護教員10名を対象に半構成的面接を行い、類似した内容をカテゴリー化した。その結果、良い看護教育ストラテジーとしては【学生-教員関係を築く】【興味を喚起する】【例を示して学習内容への理解を促す】【モデルを示す】【学習プロセスへの参加を促す】【学生による学習の差異を理解する】【経験からの学習を促す】【思考を促す演習】の8つのカテゴリーが明らかとなった。また、学生の卒業時の教育目標として【学士号を取得する】【看護師に必要な基礎能力を備える】【キャリアアップに備える】の3つのカテゴリーが明らかとなった。アメリカの看護教員が考える良い看護教育ストラテジーは教育目標の達成と整合性があり、学習者中心アプローチに一致していることが示唆された。