抄録
看護職と市民(患者を含む)の関係は,パートナーシップといわれているが,実際にパートナーとしての在り方は難しい.これまで市民が自らの健康生活を主導することを目指して,市民向けの健康情報提供の場を看護大学内で運営し,また同様の目的で,最も基本的な健康情報である体の絵本を作成し,子どもに教える活動を行ってきた.この2つの活動を通して,市民と保健医療職とのパートナーシップを具体的にイメージできるモデルを見いだした.
パートナーシップには,パートナー同士の対等な立場と役割の明確化の2つが必要であり,これらを『垣根モデル』と『餅は餅屋モデル』によって説明した.『垣根モデル』は両者がそれぞれの領分を生け垣で区切り,常に低く刈り込む努力をすることにより,対等な関係を保てることを示したものである.『餅は餅屋モデル』は,関わる全ての人の特異な役割を互いに理解し,それぞれに任せることの重要性を説明したものである.