日本看護科学会誌
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原著
デルファイ法による脳卒中患者に必要なフィジカルアセスメントの検討(第2報)
―12脳神経を除く全身に焦点をあてて―
加藤 広美山内 豊明
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2017 年 37 巻 p. 234-243

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Abstract

目的:脳卒中リハビリテーション看護認定看護師(以下SRN)が活用の必要性を認識している,脳卒中患者に対する12脳神経を除いた全身のフィジカルアセスメント項目を明らかにし,臨床現場において望まれる実施到達度とその項目について検討することである.

方法:デルファイ法を用いて,全国のSRN126名に郵送で質問紙調査を3回行った.内容的妥当性と信頼性を検討した上で診査98項目を調査し,コンセンサスを示す同意率は51%に設定した.

結果:参加同意者は126名で,第1回調査105名・第2回調査86名・第3回調査87名から返信があり,実践レベルでは急性期62項目・回復期56項目,アセスメントレベルでは急性期32項目・回復期34項目がコンセンサスを得た.

結論:実践レベルの実施到達度が必要とされる項目は,脳卒中の発症に伴う機能障害の有無と程度,セルフケア能力をその場で看護師が判断すべき診査項目であることが示唆された.

Ⅰ. 諸言

フィジカルアセスメントとは,患者の症状や徴候から情報を収集し,必要に応じて視診や触診,聴診,打診を行い,患者の状態を判断することである(山内,2011).医療の高度化や急速な高齢化,在宅への移行に伴い,看護師の判断力への期待が高まっている中で,フィジカルアセスメントは看護実践力を強化する上で必須の技術であり,多くの大学で必修科目となっている一方,単位数や時間,教授方法は様々である(篠崎・山内,2006).看護基礎教育で実施されているフィジカルアセスメント教育は,系統別に行われていることが多い(角濱,2010太田ら,2010澁谷ら,2010).しかし,滝島(2011)は系統別の枠組みでのフィジカルアセスメント教育を受けた新人看護師がフィジカルアセスメントをあまり活用できていないことを明らかにしており,鈴木・遠藤(2012)は看護基礎教育で行われているフィジカルアセスメント教育の内容の一部しか臨床では実践されていないことを明らかにしている.また,高橋ら(2013)の研究においても,看護系大学におけるフィジカルアセスメントには,実技演習が必要不可欠な項目と知識の習得で十分と考えられる項目があることが示唆されており,現在もなおその教授方法について検討が必要であることが言える.つまり,看護基礎教育での教育到達点と,より実践に応用できる教授方法を明らかにすることが求められている.

しかし,看護師が行うフィジカルアセスメントには,患者の年齢や疾患・病態など多くの影響因子がある.そのため我々は,平成20年の入院受療率が最も多かった脳卒中(厚生労働省,2010)に焦点をあて,脳卒中患者に必要なフィジカルアセスメントについて,第1報としてまずは12脳神経に関するフィジカルイグザミネーション40項目について検討した.その結果,看護師が臨床場面でフィジカルイグザミネーションを行い正常・異常の判断をすることが必要な項目と,他職種からフィジカルイグザミネーションの結果を得ることが可能であると考えられる項目,つまり各項目の実施到達度が明らかになった(加藤・山内,2015).これにより,看護基礎教育の中で実技演習が必要な項目と知識習得で十分である項目,つまり教育到達点について示唆を得ることができた.しかし,看護師は疾病と生活の両面から患者の状態を捉える必要があり,12脳神経の診査のみでは,生活の影響に関するフィジカルアセスメントが十分であるとは言えない.従って,12脳神経以外のフィジカルイグザミネーションにも焦点をあて,脳卒中患者に必要なフィジカルアセスメントについてさらに検討する必要がある.第1報に続いてこの研究を行うことで,脳卒中を発症したことによる生活への影響をふまえた脳卒中患者に必要なフィジカルアセスメントを明らかにできると考える.これは看護師の実践力強化に繋がると共に,看護基礎教育での教授方法への1つの示唆になると考える.

Ⅱ. 研究目的

本研究の目的は,脳卒中患者に必要な12脳神経を除く全身のフィジカルアセスメントを明らかにし,臨床現場において望まれる実施到達度とその項目について検討することである.

Ⅲ. 研究方法

1. 研究デザイン

研究デザインは,コンセンサス・メソッドのひとつであるデルファイ法を用いた.デルファイ法は「調査-分析-フィードバック-調査」というように回収した調査結果を提示した上で,同一の対象者(パネリストと呼ぶ)に質問紙調査を実施することにより,意見の集約を行う方法である(Polit & Beck, 2008/2010).

2. 調査対象者

デルファイ法ではパネリストにその調査の専門家を選定しなければ,信頼性を確保することができない(Polit & Beck, 2008/2010).従って,本研究のパネリストは脳卒中看護のスペシャリストである,脳卒中リハビリテーション看護認定看護師とした.平成25年6月1日において日本看護協会(2013)ホームページに所属施設と氏名が公表されている脳卒中リハビリテーション看護認定看護師を研究対象者と設定し,該当する看護師280名が在籍する全ての所属施設(244施設)に向けて,看護部長宛てに研究協力依頼を行った.研究協力承諾書の署名と返信をもって研究協力の同意が得られたとみなし,研究協力に承諾された129施設(52.8%)(所属している脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は145名)に対し,看護部長より研究対象者に,研究参加の依頼を行った.同意書の署名と返信をもって研究参加に同意が得られたとみなした.

3. 倫理的配慮

調査対象者の権利を守るために,研究説明書において,研究の目的,デルファイ法の方法,調査への参加は自由であること,また調査期間中のいずれの時点でも同意を撤回することが可能であり,同意の撤回となる場合についても対象者はなんら不利益を生じることはないこと,研究結果公表時の匿名性の確保を説明した.本研究は名古屋大学大学院医学系研究科生命倫理審査委員会の承諾を得て実施した(承認番号13-128).

4. 質問紙の概略

質問紙は独自で作成したものを使用した.脳卒中看護に必要と考えられるフィジカルアセスメントが含まれる項目を,フィジカルアセスメントに関連する参考書10冊(Barkauskas et al., 1994/1998Bickley, 2007/2008藤崎・伴,2001松尾ら,2011三上ら,2010村上・堺,2010小野田ら,2004山内,2011横山・石川,2005横山,2011)で共通に掲載されている項目から抽出した.それをもとに,2010年(脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の認定開始年)に認定を取得した3名の脳卒中リハビリテーション看護認定看護師にインタビューを実施し,質問項目の過不足や内容的妥当性を検討の上,一般状態・呼吸・循環・腹部・話す,摂食嚥下・身体を動かす・高次脳機能の7つのカテゴリーに分類される86項目を抽出した.

その後,質問紙の安定性を確認するため,脳卒中リハビリテーション看護認定看護師10人を対象に,再テスト法にてプレテストを実施した.質問は,『脳卒中患者に対するフィジカルアセスメントで,以下のフィジカルアセスメントの項目は,1~4のどれにあてはまると思いますか?』である.急性期と回復期を想定し,それぞれあてはまる選択肢にチェックするよう依頼した.選択肢は「1.看護師がフィジカルイグザミネーションを含めて実施し,その患者のフィジカルアセスメントに活用するべき項目である」(以下実践レベルと表記する)「2.看護師がフィジカルイグザミネーションの実施に至らなくとも,知識としては理解しており,他の医療従事者(医師やリハビリテーションスタッフなど)が患者に実施したフィジカルイグザミネーションの結果を情報共有し,看護の視点でその情報を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」(以下アセスメントレベルと表記する)「3.脳卒中患者の急性期もしくは回復期では,優先度の高い項目ではない」「4.このフィジカルイグザミネーションを知らない」とした.選択肢1・2・3は,脳卒中看護に必要なフィジカルアセスメントの実施到達度を示す尺度として設定した.また調査対象者には,本調査が“看護においてその項目は1~4のどれにあてはまるか”を問うもので,回答者自身の能力を問うものではないことを説明した.急性期と回復期の定義についてだが,病気の分類として急性期は直後から1週間,回復期は2~3週間から3~6か月後までという目安はあるものの(田村,2015),患者の病態によるところが多く,時期の基準を明確にすることは困難であると考えた.しかし,脳卒中リハビリテーション看護認定看護師教育課程の中で,急性期は病態の悪化がみられたり頭蓋内圧亢進のピークであり安静臥床が必要であること,頭蓋内圧亢進のピークが過ぎると回復期へ移行し安静臥床から日常生活行動の拡大に向けたリハビリテーションが開始される(林,2015)こと,つまり各期での病態の特性を共通理解されていることをふまえた上で,急性期と回復期は定義しなかった.この質問紙での再テスト法の結果を,各項目に対してWilcoxonの符号付順位和検定にて確認した結果,2回の調査間で急性期回復期共にP < 0.01にて有意差のある項目はみられなかったため,この質問紙項目にて本調査を実施した.

5. データ収集方法

合計3回の本調査にてデータ収集を行った.まずは平成25年8月中旬から9月に,研究参加の同意が得られた対象者へ質問紙を郵送し,第1回調査を実施した.第1回の調査では項目の回答を求めると共に自由記載欄を設け,質問紙で挙げられている項目以外で脳卒中看護に必要と考えられるフィジカルアセスメントがある場合は記入するよう依頼した.次に,第2回調査を平成25年10月に実施した.第1回の調査結果を同封して,第2回の質問紙を郵送した.第2回調査の項目は,第1回の質問紙に加えて,第1回調査時の自由記載欄で複数の対象者が共通に挙げた診査12項目を追加したものとした.なお,第2回以降の調査では自由記載を除いた.第1回の調査結果は,それぞれの質問項目について1~4の各選択肢が選択された割合をグラフにすることでフィードバックし,その結果を検討の参考にしたうえでもう一度質問紙に回答するよう依頼した.最後に,第3回調査を平成25年11月に実施した.前回の調査と同様に,第2回の調査結果を同封して,第3回の質問紙を郵送し,回答を依頼した.第3回の質問紙は第2回調査と同じ質問項目とした.

6. 分析方法

第3回の調査結果をもって,これを本研究でのコンセンサスとした.コンセンサスを示す同意率は51%で設定し,各選択肢が51%以上の回答を得られた場合は,その選択肢でコンセンサスが得られたとみなして分析した.コンセンサスを示す同意率の設定には確立した同意率がない(Polit & Beck, 2008/2010).本研究は模索的な調査であることから,同意率を51%とし,51~69.9%を低い同意,70~79.9%を中程度の同意,80%以上を高い同意というように程度を分類して検討することとした.

Ⅳ. 結果

協力承諾を得られた129施設(所属している脳卒中リハビリテーション看護認定看護師145名)を介して研究参加の依頼を行った結果,研究参加の承諾が得られた脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は86.8%(n = 126),3回の調査の回収率は,第1回調査83.3%(n = 105),第2回調査68.2%(n = 86),第3回調査69.0%(n = 87)であった.本研究にて実践レベルの実施到達度でコンセンサスが得られた項目は,急性期62項目,回復期56項目であった.アセスメントレベルの実施到達度でコンセンサスを得られた項目は,急性期32項目,回復期34項目であった.コンセンサスを得られなかった項目は,急性期4項目,回復期8項目であった.なお,質問の選択肢「3.脳卒中患者の急性期もしくは回復期では,優先度の高い項目ではない」「4.このフィジカルイグザミネーションを知らない」で同意に至った項目はなかった.

【一般状態8項目:表1】では,急性期・回復期問わずすべてが中~高い同意率にて実践レベルのコンセンサスを得た.【呼吸11項目:表1】では,急性期:実践レベル7項目(全て高い同意),アセスメントレベル3項目(全て中程度)で同意を得た.急性期で同意に至らなかった「ばち状指の有無」(回復期:アセスメントレベル)と回復期で同意に至らなかった「胸部の外観や動きの左右対称性」(急性期:実践レベル)を除き,これらの項目は回復期でも同様の実施到達度でコンセンサスに至ったが,項目によって同意の程度が低下した.また,急性期・回復期共にアセスメントレベルでコンセンサスを示した項目は,打診の診査であった.【循環12項目:表1】では,急性期:実践レベル6項目(中~高い同意),アセスメントレベル4項目(低い~中程度),コンセンサスが得られなかった項目は2項目であり,回復期では,実践レベル2項目(高い同意),アセスメントレベル6項目(低い同意)であり,4項目は同意に至らなかった.【腹部9項目:表1】は,急性期:実践レベル7項目,アセスメントレベル:2項目が同意を得た.回復期は「視診による拍動の有無」がコンセンサスに至らなかったが,それ以外は急性期と同じ項目が同じ実施到達度にてコンセンサスに至った.【話す,摂食・嚥下11項目:表2】では,急性期:実践レベル9項目,アセスメントレベル:1項目がコンセンサスを得た.「側頭下顎関節の開口の動きや音の視診・触診」のみ,コンセンサスが得られなかった.回復期では全ての項目でコンセンサスが得られ,実践レベルは急性期と同じ9項目,アセスメントレベルは2項目であった.また,急性期・回復期共に,実践レベルでコンセンサスを得た項目は中程度~高い同意,アセスメントレベルは低い同意であった.【身体を動かす30項目:表2】では,急性期において全ての項目でコンセンサスが得られ,実践レベル:23項目,アセスメントレベル:7項目であった.回復期では,同意に至らなかった「関節可動域(ROM)の測定」を除き,急性期と同じ実施到達度で同意を得た.【高次脳機能17項目:表3】では,急性期において全ての項目でコンセンサスが得られ,実践レベル:2項目,アセスメントレベル:15項目でコンセンサスを得た.回復期では,実践レベル:3項目,アセスメントレベル:13項目,「Delirium Rating Scale(以下DRSと記す)」はコンセンサスを得られなかった.また,「mini mental state examination(以下MMSEと記す)」は急性期でアセスメントレベル,回復期で実践レベルの実施到達度にて同意を得た.

表1 第3回調査における対象87名の脳卒中患者に必要な【一般状態】【呼吸】【循環】【腹部】のフィジカルアセスメント項目に対する同意率の急性期・回復期別比較
質問項目 急性期 回復期
選択肢a) 同意率(%) 程度b) 選択肢a) 同意率(%) 程度b)
一般状態 ①現在の健康状態 1 97.7 1 92.0
②現病歴 1 97.7 1 90.8
③既往歴 1 93.1 1 83.9
④家族歴 1 81.6 1 79.3
⑤生活歴 1 87.4 1 89.7
⑥バイタルサイン測定 1 98.9 1 92.0
⑦意識状態(Japan Coma Scale, Glasgow Coma Scaleなど) 1 98.9 1 89.7
⑧頭蓋内圧亢進症状(頭痛・嘔気・嘔吐・意識障害・瞳孔径の左右差など)の有無 1 100.0 1 72.4
呼吸 ①呼吸状態(呼吸数・リズム・パターン) 1 100.0 1 86.2
②チアノーゼの有無 1 100.0 1 86.2
③ばち状指の有無 同意なし 2 54.0
④胸郭の変形の有無と胸郭拡張の状態,外観や動きの左右対称性 1 80.5 同意なし
⑤肺野全体の打診 2 72.4 2 65.5
⑥横隔膜の位置を確認する打診 2 75.9 2 58.6
⑦横隔膜の動きを評価する打診 2 73.6 2 57.5
⑧呼気と吸気の割合(呼吸音) 1 86.2 1 62.1
⑨聴診部位と呼吸音の関係(どこで何が聴こえたか) 1 95.4 1 74.7
⑩呼吸音左右差の有無 1 98.9 1 82.8
⑪異常呼吸音の有無 1 100.0 1 83.9
循環 ①胸壁の観察(陥没・隆起・膨隆) 1 78.2 同意なし
②心尖拍動の確認 2 70.1 2 63.2
③頸静脈の怒張の有無 1 85.1 同意なし
④浮腫の有無 1 97.7 1 87.4
⑤視診による中心静脈圧の推定 2 55.2 2 58.6
⑥頸動脈の触知 1 79.3 同意なし
⑦頸動脈と心尖拍動を同時に触知 2 66.7 2 57.5
⑧全身の動脈の触知 1 75.9 同意なし
⑨末梢冷感の有無の触診 1 97.7 1 85.1
⑩心音の聴診 同意なし 2 55.2
⑪聴診による心雑音の有無 2 55.2 2 52.9
⑫頸動脈の聴診(血管雑音) 同意なし 2 60.9
腹部 ①腹部の外観(左右対称性,臍の位置・大きさ,怒張した静脈や腫瘤の有無) 1 80.5 1 65.5
②視診による腹部の拍動の有無 1 64.4 同意なし
③腸蠕動音の聴診 1 96.6 1 93.1
④腹部の触診による便の有無の確認 1 82.8 1 80.5
⑤腹部の触診による圧痛の有無の確認 1 78.2 1 69.0
⑥腹部の触診による腹水,腫瘤の有無の確認 2 51.7 2 59.8
⑦腹部の打診によるガスや便の有無の確認 1 77.0 1 71.3
⑧腹部の打診による腹水・腫瘤の有無の確認 2 59.8 2 63.2
⑨腹部の触診による下腹部(膀胱)の緊満の有無* 1 90.8 1 83.9

a)測定の尺度は,1「看護師がフィジカルイグザミネーションを含めて実施し,その結果を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」 2「看護師がフィジカルイグザミネーションの実施に至らなくとも,知識としては理解しており,他の医療従事者(医師やリハビリテーションスタッフなど)が患者に実施したフィジカルイグザミネーションの結果を情報共有し,看護の視点でその情報を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」であり,同意率51%未満であった項目は同意なしと表記した

b)程度 低:低い同意(51~69.9%)中:中程度の同意(70~79.9%)高:高い同意(80%以上)

c)*:第2回目以降の調査で追加した項目

表2 第3回調査における対象87名の脳卒中患者に必要な【話す,摂食・嚥下】【身体を動かす】のフィジカルアセスメント項目に対する同意率の急性期・回復期別比較
質問項目 急性期 回復期
選択肢a) 同意率(%) 程度b) 選択肢a) 同意率(%) 程度b)
話す,摂食・嚥下 ①口唇の視診(色,潰瘍や亀裂,口角裂傷の有無) 1 93.1 1 87.4
②口唇の横引き(イー),突出(ウー)ができるか 1 98.9 1 89.7
③構音障害の有無:パ行タ行の発音ができるかなどの確認 1 94.3 1 90.8
④鼻声の有無 1 93.1 1 85.1
⑤嗄声の有無 1 98.9 1 89.7
⑥側頭下顎関節の開口の動きや音の視診・触診 同意なし 2 51.7
⑦口腔内(歯と歯肉の状態,粘膜の色)の視診 1 95.4 1 82.8
⑧頸部の直立性,前屈・伸展・側方回転ができるか 1 79.3 1 71.3
⑨リンパ節の腫脹の有無 視診・触診 2 52.9 2 59.8
⑩反復唾液嚥下テスト(RSST: repetitive saliva swallowing test)* 1 80.5 1 71.3
⑪改定水飲みテスト(MWST: modified water swallow test)* 1 78.2 1 70.1
身体を動かす ①臥位の視診 1 97.7 1 94.3
②座位の視診 1 96.6 1 94.3
③立位の視診:脊柱の形態の左右対称性・奇形や彎曲の有無,下肢の形態の左右対称性・奇形・膝の曲り 1 75.9 1 81.6
④歩行の視診:普通の歩行,継ぎ足歩行 1 83.9 1 94.3
⑤関節の視診・触診:圧痛・腫脹・発赤・熱感・捻髪音・変形の有無 1 73.6 1 74.7
⑥拘縮の有無の視診 1 95.4 1 96.6
⑦バレー徴候の観察 1 97.7 1 79.3
⑧ミンガチーニ徴候の観察 1 92.0 1 74.7
⑨筋トーヌスの観察 1 71.3 1 71.3
⑩除皮質硬直肢位と除脳硬直肢位の有無 1 98.9 1 75.9
⑪関節可動域(ROM)の測定 2 56.3 同意なし
⑫徒手筋力測定法(MMT) 1 88.5 1 80.5
⑬ブルンストロームステージ 1 57.5 1 73.6
(知覚機能の評価) ⑭表在知覚…触覚 1 87.4 1 79.3
⑮表在知覚…痛覚 1 87.4 1 79.3
⑯表在知覚…温度覚 1 83.9 1 77.0
⑰深部知覚…運動覚 1 71.3 1 66.7
⑱深部知覚…位置覚 1 65.5 1 62.1
⑲深部知覚…振動覚 2 57.5 2 55.2
⑳深部知覚…ロンベルグ試験 2 69.0 2 65.5
㉑複合知覚…立体認知 2 69.0 2 63.2
㉒複合知覚…2点識別 2 62.1 2 60.9
(反射) ㉓深部腱反射 2 66.7 2 71.3
㉔表在性反射 2 64.4 2 70.1
㉕病的反射 1 67.8 2 55.2
(小脳機能の評価) ㉖指鼻指試験 1 93.1 1 74.7
㉗急速変換試験(手回内・回外試験) 1 89.7 1 71.3
㉘踵膝試験(踵すね試験) 1 90.8 1 71.3
㉙バーセルインデックス* 1 64.4 1 73.6
㉚FIM:functional independence measure(機能的自立度評価表)* 1 55.2 1 92.0

a)測定の尺度は,1「看護師がフィジカルイグザミネーションを含めて実施し,その結果を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」 2「看護師がフィジカルイグザミネーションの実施に至らなくとも,知識としては理解しており,他の医療従事者(医師やリハビリテーションスタッフなど)が患者に実施したフィジカルイグザミネーションの結果を情報共有し,看護の視点でその情報を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」であり,同意率51%未満であった項目は同意なしと表記した

b)程度 低:低い同意(51~69.9%)中:中程度の同意(70~79.9%)高:高い同意(80%以上)

c)*:第2回目以降の調査で追加した項目

表3 第3回調査における対象87名の脳卒中患者に必要な【高次脳機能】のフィジカルアセスメント項目に対する同意率の急性期・回復期別比較
質問項目 急性期 回復期
選択肢a) 同意率(%) 程度b) 選択肢a) 同意率(%) 程度b)
①MMSE(mini mental state examination) 2 51.7 1 65.5
②DRS(Delirium Rating Scale)* 2 56.3 同意なし
③改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R) 1 57.5 1 70.1
④WAIS-III ウエクスラー記憶検査 2 81.6 2 77.0
⑤三宅式記銘力検査 2 79.3 2 79.3
⑥Rey複雑図形検査 2 81.6 2 82.8
⑦Benton視覚記銘検査 2 79.3 2 80.5
⑧Rey-Osterrieth複雑図形検査* 2 75.9 2 78.2
⑨標準失語症検査(SLTA: Standard Language Test of Aphasia)* 2 80.5 2 79.3
⑩WAB(Western Aphasia Battery)失語症検査* 2 82.8 2 80.5
⑪線分二等分検査* 1 72.4 1 63.2
⑫線分抹消検査* 2 59.8 2 52.9
⑬行動性無視検査(BIT: Behavioural inattention test) 2 74.7 2 73.6
⑭前頭葉機能検査(FAB: Frontal assessment battery) 2 75.9 2 74.7
⑮BADS(behavioural assessment of the dysexecutive syndrome) 2 75.9 2 73.6
⑯標準注意検査法(CAT: Clinical Assessment for Attention) 2 75.9 2 72.4
⑰TMT(trail making test)* 2 73.6 2 70.1

a)測定の尺度は,1「看護師がフィジカルイグザミネーションを含めて実施し,その結果を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」 2「看護師がフィジカルイグザミネーションの実施に至らなくとも,知識としては理解しており,他の医療従事者(医師やリハビリテーションスタッフなど)が患者に実施したフィジカルイグザミネーションの結果を情報共有し,看護の視点でその情報を患者のフィジカルアセスメントに活用すべき項目である」であり,同意率51%未満であった項目は同意なしと表記した

b)程度 低:低い同意(51~69.9%)中:中程度の同意(70~79.9%)高:高い同意(80%以上)

c)*:第2回目以降の調査で追加した項目

Ⅴ. 考察

本研究ではパネリストを脳卒中リハビリテーション看護認定看護師とした.脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は,看護師としての経験が5年以上あり,内3年以上は脳卒中看護の分野での実務経験を持っている.また教育基準カリキュラムにはフィジカルアセスメントが含まれていることから,脳卒中看護について保証された最も高いスペシャリストであり,フィジカルアセスメントに関する知識もあると言える.従って,得られた本研究結果は信頼性のある結果であり,対象者として妥当であると考える.

回答結果全体を概観すると,急性期または回復期のどちらかで同意なしに至った12項目を除いて,急性期と回復期で実施到達度が異なる項目はMMSEのみであったことから,脳卒中看護に必要な12脳神経を除く全身のフィジカルアセスメントの実施到達度は急性期と回復期で概ね異ならないと考えられた.

【一般状態】に関する項目は問診に該当する部分であり,脳卒中患者においても必須項目と言える.特に,バイタルサイン測定や意識状態は急性期・回復期共に高い程度で実践レベルの同意を得たが,これらの項目は脳卒中発症による異常を示す項目であると同時に,「生きている」ことを示すサインでもある.山内(2011)は,フィジカルアセスメントを行う上で「生きている」ための機能と「生きていく」ための機能を診る診査があり,「生きている」機能を診るフィジカルアセスメントは繰り返し把握する必要があることを述べていることから,これらの項目が急性期・回復期共に高い程度で実践レベルの同意を得たことは妥当であると考えられた.

【呼吸】の診査では,回復期で同意の程度は下がるものの,急性期とほとんど同じ項目が実践レベルにてコンセンサスを得ており,特に呼吸音に関する項目は回復期でも高い程度の同意を示した.これは,脳卒中の発症により嚥下機能の低下や誤嚥性肺炎,肺水腫などの合併症を引き起こすリスクがあり,看護師はその徴候の有無を観察する必要があるからであろう.また,急性期・回復期共にアセスメントレベルで同意を得た3項目(表1:呼吸⑤⑥⑦)は,脳卒中による異常を顕著に示す項目でないことから,脳卒中により生じる異常や合併症については実践レベル,それ以外の異常はアセスメントレベルが求められることが示唆された.この結果は第1報(加藤・山内,2015)でも同様であった.

【循環】の項目では,急性期にて中程度~高い程度で実践レベルのコンセンサスを得たが,回復期になると同意なしまたは低い~中程度と同意の程度に低下がみられており,4項目(表1:循環②⑤⑦⑪)は急性期・回復期共にアセスメントレベルで同意を得た.これらから,急性期では生命兆候を確認する循環のフィジカルアセスメント項目や合併症である心不全の徴候をみる項目が実践レベルにて必要であり,その必要度は回復期に移行することで低下すると考えられた.また,回復期では4項目が同意に至っていない.循環を診るフィジカルアセスメントは「生きている」ことを診査する項目である一方,脳卒中の回復期では比較的頻度の少ない異常を示す項目である.回復期の場合は,バイタルサイン測定を行うことで「生きている」機能のスクリーニングをすることが可能であるため,意見が分かれたことが示唆された.

【腹部】の項目では「視診による腹部の拍動の有無」が回復期で同意に至らず2項目(表1:腹部⑥⑧)がアセスメントレベルでコンセンサスを得ている.これらは脳卒中による異常を顕著に示す項目ではないため,アセスメントレベルでの同意となったり意見が分かれ同意に至らなかったと考える.それ以外の項目は実践レベルでコンセンサスを得ており,特に排泄に関する項目(表1:腹部③④⑨)は急性期・回復期ともに高い程度の同意を得ている.これは,脳卒中の発症による機能低下と関連していることが考えられる.脳卒中患者はADLの低下,便意や尿意の感覚がわからない,意思疎通困難によりそれらを伝えられない等,これまで自分で行っていた排泄行為を行えなくなることがある.そのため看護師は,発症による機能低下が日常生活にどのような影響を及ぼすかを理解し,意図的にそのような徴候を観察し,日常生活援助を実施する必要がある.また,打診による診査(表1:呼吸⑤⑥⑦,腹部⑧)はアセスメントレベルで同意に至ったが,「腹部の打診によるガスや便の有無の確認」は急性期・回復期共に実践レベルで中程度の同意を得ている.Colwell & Smith(1985)の報告では,打診は臨床現場で75%の看護師が全く使わないと答え,Secrestら(2005)の報告では時々使用すると述べている.本調査の結果では項目により実施到達度に違いがあった.このことから,看護として何を診る目的でそれぞれのフィジカルアセスメントを実施するかにより,打診の診査も他の方法による診査と変わらず実践レベルでの実施到達度が求められる項目があることが示唆された.

【話す・摂食嚥下】では「側頭下顎関節の開口の動きや音の視診・触診」が急性期では同意に至らず回復期にてアセスメントレベルでコンセンサスを得た.また「リンパ節の主張の有無 視診・触診」もアセスメントレベルで同意を得たが,この2項目は脳卒中による異常を顕著に示す項目ではないためアセスメントレベルでの実施到達度に至ったと考えられる.その他の項目は全て中~高い程度で実践レベルの同意を得ている.これらは脳卒中による異常の有無を示す項目であり,これまでの実施到達度と同様の傾向であることが言える.特に,話すことや食事を摂ることは,人間が生きていく中で欠かせない営みであり,それらの異常の有無を判断することや看護介入を検討することは重要な看護である.摂食・嚥下の機能評価や介入は言語療法士も関わる内容であるが,食事介助は主に看護師によって行なわれることが多いことから,看護師は食事援助に必要なフィジカルイグザミネーションの技術を身に着け,その結果を踏まえて援助を行うと認識していることが考えられた.

【身体を動かす】の診査も,脳卒中により身体機能に影響がある項目であることから,急性期回復期ともに多くが実践レベルでコンセンサスを得たと考えられる一方,脳卒中による異常を示す項目であってもアセスメントレベルで同意を得た項目がいくつかあった(表2:身体を動かす⑲⑳㉑㉒㉓㉔㉕).これらは医師が入院時の問診で診査していることが多い.質問の選択肢「3.脳卒中患者の急性期もしくは回復期では,優先度の高い項目ではない」ではなくアセスメントレベルで同意に至ったことをふまえると,看護師がフィジカルイグザミネーションの実施に至らなくとも,診査の結果に対する知識は必要であると判断されたことがわかる.第1報(加藤・山内,2015)でも,正常・異常を判断するのに急を要さず他職種が専門的に実施しており結果を情報共有できるような項目はアセスメントレベルの実施到達度でコンセンサスに至っており,妥当な結果であると考える.また「関節可動域(ROM)の測定」では回復期で同意に至らなかった.脳卒中の発症は関節可動域の異常をきたすことが多く,看護師も看護計画の中で関節可動域訓練を取り入れることが多い.理学療法士も必ず実施している診査ではあるが,看護師もリハビリテーションを取り入れた看護計画を立案する必要性を認識しているため,実践レベルとアセスメントレベルで意見が分かれたのではないだろうか.

【高次脳機能】では,その多くがアセスメントレベルでコンセンサスに至っているが,これらの診査は時間を要し,結果の解釈には,より専門的な知識が求められる.病院など多職種が協働する環境ではリハビリテーションスタッフが専門とするフィジカルイグザミネーションとも言える診査であり,診査結果を看護介入に活用する際に急を要しない項目が多い.従って,看護師が実践レベルで行う必要性は高くないと判断されたと考えられる.一方,「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」「線分二等分検査」の2項目は急性期・回復期共に実践レベルで同意を得ている.「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」は,認知症や記憶障害のスクリーニング検査である.この検査は,記憶障害を診る他の検査と比較すると簡便であるため,実践レベルでの同意が得られたと考えられる.同じく認知症スクリーニングテストである「MMSE」は急性期ではアセスメントレベル,回復期では実践レベルでコンセンサスを得た.「改訂版長谷川式簡易知能評価スケール」と比較すると,質問数が2問多く図形問題が含まれていることからやや時間のかかる診査であるため,急性期と回復期で実施到達度に違いがみられたと考える.これらの診査で正常・異常を判断する認知症や記憶障害は,高次脳機能障害のなかでも頻度が高く,患者の日常生活上で中核となる問題点になることが少なくない(下田ら,2012).また,藤山ら(2014)は高次脳機能障害のリハビリテーションにおける看護師の役割のひとつに安全で安定した療養環境を提供することを挙げており,見当識や記憶に障害のある患者がそのような療養環境で過ごしていけるよう関わる必要性を述べていることからも,実践レベルの実施到達度でコンセンサスに至ったのは妥当であろう.「線分二等分検査」は,ベッドサイドなどで簡便に実施できる半側空間無視の検査だが,半側空間無視は出現頻度が高いことで日常生活に影響を及ぼすだけでなく,例えば車椅子で片足をフットレストに乗せたまま立ち上がろうとするなど安全を脅かす恐れがある.看護師はこのような危険を予測し,リスクマネージメントをすることが求められるため,これらの障害を意図的に把握する必要があることから,実践レベルでコンセンサスが得られたと考えられる.

Ⅵ. 本研究の限界

本調査では,病態の特性が認定看護師教育課程により共通理解されていることから,急性期と回復期について定義しなかったため,結果に影響が出た可能性が考えられる.

Ⅶ. 結論

脳卒中患者に必要な,12脳神経を除く全身のフィジカルアセスメントの実施到達度として,実践レベルでは急性期62項目・回復期56項目,アセスメントレベルでは急性期32項目・回復期34項目のコンセンサスを得た.実践レベルでの実施到達度が必要とされる項目は,脳卒中の発症に伴う機能障害の有無と程度,すなわちセルフケア能力を判断する診査項目であると考えられ,看護師が患者の状態をその場で判断し,看護ケアを決定するために必要となる情報であることが明らかになった.また,看護師がフィジカルイグザミネーションを行わなくとも,他職種と情報共有することで患者の状態を判断し,看護ケアの決定や評価に活用することが可能な項目や,情報を得るのに急を要しない項目は,アセスメントレベルでの実施到達度が妥当であることが示唆された.適切な身体的アセスメントを実施するためには,患者の疾患について理解するとともに,それによる生活上の支障を捉える必要性が考察された.

謝辞:本研究にご協力いただきました皆様に心より感謝申し上げます.

なお,本論文は,平成25年度名古屋大学大学院医学系研究科の修士論文を一部加筆修正したものである.また,第40回日本看護研究学会学術集会,第34回日本看護科学学会学術集会,日本看護技術学会第13回学術集会にて一部を発表した.

利益相反:本研究における利益相反は存在しない.

著者資格:HKは研究の着想およびデザイン,データの入手,結果の分析と解釈,原稿の作成を行った.TYは研究プロセス全体への助言を行った.すべての著者は最終原稿を読み,承認した.

文献
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