2020 年 40 巻 p. 214-223
目的:本研究は地域包括ケア病棟の看護職における認知症ケア実践と仕事に向き合う力および職務継続意向との関連を明らかにすることを目的とした.
方法:地域包括ケア病棟の看護職の質問紙調査では570名の回答が得られ,地域包括ケア病棟継続意向なし群320名と,あり群250名を有効回答とした.
結果:2群では,ソーシャルサポート,ワーク・エンゲイジメントなどに差がみられた.パス図においては,職員間のコミュニケーションおよび学び支えあう環境は互いに関係をし,認知症ケアという仕事に向き合う力となり,職務継続意向につながるというモデルの適合度はGFIは.904,AGFIは.882,CFIは.922,RMSEAは.058,GFI≧AGFIであり,モデルを採用する基準を満たすものであると評価した.
結論:地域包括ケア病棟における認知症ケア実践は,職務満足および仕事に対するポジティブな思いを高め看護職としての仕事の継続につながると考える.