日本看護科学会誌
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総説
我が国の思春期における自己受容の概念分析
中村 裕美永田 明伊藤 桂子
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キーワード: 思春期, 自己受容, 概念分析
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2021 年 41 巻 p. 546-555

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Abstract

目的:我が国の思春期における自己受容の概念の構造と機能を明らかにし,その受容過程および周囲の関わり方を検討することである.

方法:分析方法は,Walker & Avantの手法を用いた.辞書,書籍等に掲載されている定義,類似概念との相違を検討後,対象文献より属性,先行要件,帰結を抽出した.

結果:属性は4項目,先行要件は他者からの関わりと自己の内面への意識的な働きかけを含む8項目,帰結は5項目が抽出された.

結論:我が国の思春期における自己受容の概念は,「他者からの関わりや自己の内面への働きかけを受けて,自己を理解し信頼することであり,自己を寛容に受け止め,自己の課題に折り合いをつけることで,他者との関係性や自己の状態の充実がもたらされる状態」であると定義された.また,思春期の自己受容を促していくためには,それぞれの役割や立場に応じた周囲の関わりや発達課題に着目した介入が重要であることが示唆された.

Translated Abstract

Objective: The study aimed to clarify the structure and function of the concept of self-acceptance in Japanese adolescents and examine the acceptance process and modes of interaction with those around them.

Methods: The analysis was performed using Walker & Avant’s concept analysis method. After examining the differences in definitions and similar concepts published in dictionaries and books, attributes, antecedent requirements, and consequences were extracted from the target literature.

Results: Four items of attributes, eight items of antecedent requirements, including involvement with others and conscious work on one’s inner self, and five items of consequences were extracted.

Conclusion: The concept of self-acceptance in Japanese adolescents is defined as “the state of understanding and trusting oneself in response to involvement with others and conscious work on one’s inner self. By accepting oneself tolerantly and reconciling one’s challenges, fulfillment is brought about in the relationship with others and one’s condition.” To promote self-acceptance in adolescents, it is important to focus on the developmental issues and relationships of the people around them according to their roles and positions.

Ⅰ. 緒言

自己受容という概念が注目され始めたのは,Rogers(1949)以来とされており,現在に至るまで学際的に様々な研究が行われている.しかし,その定義については一貫しておらず,類似概念も非常に多い概念である(上田,1996春日,2015).その多くの定義に共通する表現は,「自己の存在をあるがままにありのままに受け容れること」(伊藤,1991上田,1996)と抽象的な表現に留まっている.

人生における自己受容の位置づけとして,生涯にわたる課題として考える必要があるとの指摘もあり(沢崎,1985),ライフサイクルの発達段階における自己受容の具体的構造を検討していくことは重要である.そのライフサイクルの中において,特に思春期は子ども時代からおとな時代への過渡期にあたり,身体的にも精神的にも変化を経験する年代である(伊藤,2006).成長と成熟のアンバランスさとそこから生じる不安定な心理状態からも,この年代の揺れ動く環境や感情の中での自己受容は,他のライフサイクルと比較しても非常に困難さや繊細さがあると推察される.また,自己受容はこのような,自己に関する知覚や感情,評価を示す自己意識と,自分自身の身体について持っている心象を示す自己の身体像に大きく影響されると考えられている(田場・倉戸,1995).

思春期は,児童期に萌芽が見られた自己の複合性が徐々に安定していく青年期の先駆けの時期として,自己の概念に大きな混乱を生じることが知られている(大山,2019).また,若本(2011)は,自己に対する関心が高いことと自己評価が低いこととの関連を示唆している.これは思春期の自己の特徴として相手や場面によって自己の異なる側面を見せる傾向にあり,自己に対して「気になってしまう」という側面が強い傾向にあることとに関連している(若本,2011).さらに,思春期は,自己を振り返る際に必ず「他者からの目」を取り込み,それらを通して自らを評価するという特徴があることからも(伊藤,2006),この年代の自己受容の過程は,常に他者から自己をどのように捉えられているかということに大きな影響を受けると考えられる.また,そこには様々な葛藤や感情が生じ,それらを支える周囲の関わり方も重要となってくる.

したがって,この思春期における自己受容の概念を明らかにし,その受容過程を検討していくことはこの年代の発達課題への取り組みを支援するとともに,周囲の関わり方や支援体制を構築していくためにも意義のあることであると考える.また,思春期年代は,日本においては仲間集団に属し多くの活動をその仲間集団と行っているが,欧米と比較しこの仲間集団が長期に渡るとされている(石田・小島,2009).このように対人関係の特徴や文化,教育環境も異なると考えられるため,分析対象を我が国と限定した上で,思春期における自己受容の概念の構造と機能を明らかにし,その受容過程および周囲の関わり方を検討することを本研究の目的とする.

Ⅱ. 本研究における思春期の定義

思春期は成熟を意味する“puberty”の時期,すなわち第二次性徴に着目して思春期と呼ばれている(西平,1997大山,2019).個人差や文化の影響も大きいとされるが,年齢的には第二次性徴が訪れる小学校高学年から,中学・高校生までを含み込むとする文献が多数存在し(伊藤,2006笠井,2015西平,1997氏原ら,1996),年齢的な定義は不明瞭である.しかし,中学生という年代がどの定義にも共通して含まれている年代であること,またこの時期は「自我の目覚め」ともいわれ,自分自身を客観的に眺めたり内省したりする時期とされていることからも(伊藤,2006),身体的にも内面的にも変化の受容が求められ始める,中学生の13歳から15歳からの年代を本研究では思春期と定義した.

Ⅲ. 研究方法

1. データ収集方法

対象文献は,我が国の思春期における自己受容について概念を明らかにするために,和文に限って検索を行った.データベースは,医学中央雑誌およびCiNiiを用いた.キーワードは,「思春期 AND 自己受容」または「中学生 AND 自己受容」とし,論文の種類は「原著論文」に加え「解説/特集」も含めて検索を行った.表題に「思春期」が用いられている文献に関しては,本研究で定義した思春期の年齢または学年に該当する記述がある文献のみ抽出した.検索の結果67文献が抽出され,さらに,ハンドサーチにて入手した研究目的に合う文献2編を対象に加えた.これら文献の表題および要旨を熟読し思春期の自己受容に関連した文献を精選した.以上より最終的に36編を概念分析の対象とした.

2. 概念分析の方法と手順

本研究は,思春期の自己受容の先行要件,属性,帰結という概念の基礎となる要素を明らかにし定義することを目的としたため,概念の構造を明らかにし概念間の類似点や相違点を説明することのできるWalker & Avant(2005/2008)の概念分析の方法を用いて分析を行った.辞典,書籍,先行研究論文等の文献を研究対象とし概念構築の背景を検討した後,概念の構造を明らかにするために,①類似概念の相違,②概念の属性,③モデル例の提示,④先行要件と帰結を明らかにし,概念の定義を検討した.分析を通して,対象文献を基に,研究テーマ,研究対象,属性,先行要件,帰結についてマトリックス表を作成し整理した.①類似概念の相違の検討では,辞典や書籍など利用可能な文献を使用し,概念のできるだけ多くの用法を明らかにした.次に,②概念の属性では,対象文献から概念を定義づける属性を明らかにするために,思春期の自己受容についての説明や意味が提示されているか確認した.その後,③モデル例については,典型例,相反例,境界例の検討を行い,④マトリックス表をもとに,先行要件,帰結を明らかにした.

3. 倫理的配慮

文献を用いた研究であるため,全て公開後の文献を用いた.また,引用する場合は,出典を明記することで,著作権等の侵害がないように配慮した.

Ⅳ. 結果

1. 「自己受容」概念構築の背景

看護学分野において自己受容は,『看護学大辞典』(小倉,2002)では,「自分自身を価値のある人間であると思うようになり,自分の価値基準が自分自身の経験に基づくものであると考え,自分自身の感情などをありのままにみることができるようになること」とされる.その自己受容についてTravelbee(1971)は,「自己の人間性の受容は,他人を人間として受容することに先行するものであり,この実感は自分自身の一部となる.そうなることにより他人に手をさしのべるという看護婦の能力向上に至る」と述べている.さらには,自分自身の存在に十分に気づく能力であるとも述べている(Travelbee, 1974/1971).

心理学分野では,『発達心理学辞典』(斎藤,1997)によると,「他者から受容される体験に規定され,また他者に対する受容に関係していく[自己経験]のあり方である」と述べられている.また,心理学における自己理論研究の先駆者とされているFosdick(1943)は,自己受容がreal personになる基本的で不可欠な要素であると述べており,以後の研究においてもその考え方を基盤とし,「『私』という主観的実感のあるがままを善悪や是非といった対立概念を入り込ませることなく,その存在を歪曲せず受け容れること」(Combs & Snygg, 1959/1970国分,1990)と説明されている.また,多くの心理援助法において,自己受容が最終的な到達目標であるとされている(沢崎,1985板津,2013).

2. 類似概念との相違

「自己肯定感」や「自己効力感」,「自尊感情」という用語が,看護学分野や心理学分野,教育学分野などで自己受容と類似した意味で用いられることが散見された.自己肯定感は,「自分自身のあり方を概して肯定する気持ち」(久芳ら,2007)とされる.自己効力感は,「自己認識を反映し,自分自身が適切な行動をどれくらいうまくできると思っているかについての予期」(小倉,2002),「自分が,ある具体的な状況において,適切な行動を成功裡に遂行できるという予測および確信」(春日,2015)であり,行動変容にとって重要な要因であるとされている(小倉,2002).自尊感情について,『社会心理学用語辞典』(飯塚,1995)では,「自分の価値,能力,適性などの自己評価が肯定的であることを意味する」,『看護・医学事典』(井部・箕輪,2017)では,「自分が自分自身に対して下す自己評価.特に肯定的な感情をいい,自分自身をかけがえのない,価値のある人間であると感じること」とされており,自分自身に対する肯定的な「評価」という認知的側面が強い概念であるといえる.また,自尊感情は,所属集団からの承認や自己の能力に対する自信から生じてくるものであり,家族背景や社会・文化的環境の影響が大きいとされる(中園,1997小倉,2002).

以上より,「自己肯定感」を肯定的に認知し評価することが「自尊感情」であり,「自己効力感」は,この2つの事象が達成できているからこそ生じる事象であると捉えることができる.つまり,自己受容は,「自己肯定感」「自己効力感」「自尊感情」など全てを受け入れた概念ということが示された.したがって,これらは自己受容の本来の意味とは異なることが明らかとなった.

3. 概念の属性(attributes)

思春期における自己受容の属性として,【自己を理解すること】【自己を信頼すること】【自己を寛容に受け止める姿勢】【自己の課題に折り合いをつけた状態】の4項目が抽出された(表1).

表1  「思春期の自己受容」の属性
項目 内容 文献
自己を理解すること 自己の性格を受容すること 米川2008
自己の視点から自己を認識すること 考藤ら2018
自己理解の深まり 宮沢1988
自己承認の深まり 宮沢1988
自己の内面と外見に対するポジティブな面の理解 宮沢1988
自己の長所と短所を理解しているということ 藤土1985宮沢1978
現実自己の価値づけが高いということ 金木ら2002
自分自身の内省により捉えられた自意識が高い状態 伊藤1992
自己を信頼すること 自己を大切にし信頼しているという肯定的な受け容れ 鎌塚ら2006考藤ら2018
他者の眼に映った自分自身を意識していない状態 伊藤1992
自己を寛容に
受け止める姿勢
好き嫌いではなく素直に今の自分を暖かく受け止めようとする姿勢 渡辺2020
あるがままの自分を受け容れること 藤土1985考藤ら2018
自分自身を大切にしこれで良いと思うこと 五十嵐ら2010宮沢1978宮沢1988高橋ら2001
ありのままの自己を歪めることなく認識すること 伊藤1991川田2009
自分自身として受け容れ好きになること 伊藤1991川田2009高橋ら2001
“自分は自分で良い”と感じること 田邉ら2019
どんな状況の自分であっても正面からとらえ受け容れていくこと 安松ら2002
自己を新たに捉え直し,自分はこういう人間であると同定してゆくこと 藤土1985
自己の課題に
折り合いを
つけた状態
容姿に対する悪い面がわかる 考藤ら2018
自分の存在に満足しているということ 鎌塚ら2006
自己の性格に不満を持たない状態 土谷ら2013渡辺2020
自己の容姿に不満を持たない状態 土谷ら2013渡辺2020
身体面の受容 伊藤1992川田2009沢崎1985
自己に対する欲求水準の調整 板津1991

【自己を理解すること】は,思春期の子どもたちが自己を客観的に見つめ前向きに理解している状態を示していた.具体的には,[自己の性格を受容すること],[自己の視点からの自己を認識すること],[自己の性格のポジティブな面の理解],[自己の容姿のポジティブな面の理解],[自己の長所,短所を理解しているということ],[現実自己の価値づけが高いということ],などで構成されていた.【自己を信頼すること】は,思春期の子どもたちが自己を肯定的に捉え信頼している状態を示していた.[自己を大切にし信頼しているという肯定的受け容れ],[他者の眼に映った自分自身を意識していない状態]から構成されていた.【自己を寛容に受け止める姿勢】は,思春期の子どもたちがどのような自己でもありのままの自己を受け容れる姿勢を示していた.[好き嫌いではなく,素直に今の自分を暖かく受け止めようとする姿勢],[ありのままの自己を歪めることなく認識すること],[“自分は自分で良い”と感じること],[どんな状況の自分であっても正面からとらえ,受け入れていくこと],[自己を新たに捉え直し,自分はこういう人間であると自己概念を同定してゆくこと]などから構成されていた.【自己の課題に折り合いをつけた状態】は,思春期の子どもたちが自己を受け容れる過程において,自己をどのように捉え具体的にどのようなことを受け容れられた状態かを示していた.[自分の存在に満足しているということ],[自己の性格に不満を持たない状態],[自己の容姿に不満を持たない状態],[自己に対する要求水準の調整]などから構成されていた.

4. モデル例の提示

定義属性が明確なモデル例を示すことは概念の例証につながり,補足例を示すことで概念を定義づけている特徴を示すことが可能になる(Walker & Avant, 2005/2008).そこで著者が創作したモデル例を以下に示す.

1) 典型例

Aさん(13歳,中学1年生女子)は,中学に入学し交友関係も広がり始めた頃より,同年代の女子と自分を比較し悩む機会が多くなった.体育の時間など,外見が目立つ服装の際には,特に自分の容姿や外見の特徴について周囲の女子と比べては一喜一憂を繰り返していた.しかし,自分の容姿や外見の特徴を褒めてくれる友人もおり,次第に自分は自分で良いのではないかと考えるようになった.そんなAさんに対し母親は,「不満を抱くよりもそれを自分自身でどう向き合い工夫していくかということが大事」と諭した.Aさんは,自己の外見や容姿の特徴について,父親似であると言われることが多くあったが,「私はお父さんに似て背の高いこところは良いところ,その他肌の色とか気になることころもあるけれど,これも全部自分の特性なんだと思うとすごく気持ちが楽になった」と母親に伝えた.Aさんはこの経験を通し,自己を肯定してくれる友人の存在や自分の悩みを受け止めその先へ導いてくれる母親の存在に安心感を抱くことができ,自己の個性を大事にしていきたいと考えるようになった.

2) 相反例

Bさん(14歳,中学2年生女子)は,最近幼馴染みの友人からモデルにスカウトされたと聞かされた.仲が良く,外見は自分と似ていることころも多いと感じていたが,それ以来,自分とその友人を比較し,友人にあって自分に不足しているところは何かと考えるようになった.Bさんは,両親に似て背が高く色白であるということは,自分でよく理解しており気に入っている部分であった.しかし,幼馴染みのように社交的ではなくどちらかというとひとりで過ごす時間も大切にしたいと思う自己の内面に対しては自信が持てず,幼馴染みのように社交的な性格の方が多くの人から好意的に捉えられるのではないかと考えるようになった.友人にそのことを相談すると,「確かに明るい方が印象は良いかもしれないよね」と言われ,Bさんの葛藤は解消されることはなかった.

3) 境界例

Cさん(15歳,中学3年生女子)は,成績もトップクラスで受験を控えた他のクラスメイトからも一目置かれる存在であった.今夏まで所属していた吹奏楽部では,部長を務め,誰にでも分け隔てなく思いやりを持って接することができる性格であったため,友人や後輩からも慕われていた.Cさんはそんな自己に対し,ある程度満足をしていたが,それほど高くない身長についてはどうしても受け入れ難かった.「勉強や部活は自分の努力で成果が出るが,容姿はどんなに自分が努力をしても報われないものもある」と周囲に語り,自己の容姿について折り合いをつけることが難しく,受容できていない様子がうかがえた.

5. 先行要件(antecedent)

先行要件は,他者からの関わりと自己の内面への意識的な働きかけの内容ごとに分けた結果,8項目が抽出された(表2).

表2  「思春期の自己受容」の先行要件
項目 内容 文献
他者が肯定的・
否定的な部分をフィードバックする
肯定的な部分と否定的な部分をフィードバックを行う働きかけ 鎌塚ら2006
何かに取り組む態度を褒められた経験 浦川2014
自分の努力を誉められた経験 浦川2014
子どもの人間としての価値(よい行い,能力)を見落とすことなくきちんと受け止め褒めること 江川1995
他者が肯定的・
共感的に受け
止める
心の揺れに対し共感的な受容をしていると伝えること 山内2010
発言しても批判されないという体験 田邉ら2019
先入観なしに話を聴いてもらえるという体験 田邉ら2019
あなたはあなたでいいと認められた経験 浦川2014
個性を大切にする関わり 安松ら2002
真剣に向き合って心を通わす関わり 安松ら2002
教師は生徒の批判を避けあるがままの状態を理解することが必要 鎌塚ら2006
教師は生徒の評価を避けあるがままの状態を理解することが必要 鎌塚ら2006
教師は生徒の批判を避け自己の存在を認めることが必要 鎌塚ら2006
教師は生徒の“現在の自己”に対する肯定的なかかわりが必要 米川2008
教師は生徒の“人間関係”に対する肯定的なかかわりが必要 米川2008
教師が本人の努力の姿を認めるようにすること 江川1995
教師が温かく励まし有効なやり方を示すこと 江川1995
他者から受容されることを経験する 他者から受容された体験から生じる安心感 渡辺2020
他者から受容される経験が必要 鎌塚ら2006
自分の考えが受け容れらるという体験 田邉ら2019
様々な背景をもつ人々と意見交換ができる関係性がある 他者と関わること 五十嵐ら2010西條2013
身近な同年代の仲間が共感し寄り添うこと 五十嵐ら2010関谷ら2018
様々な背景をもつ人々との意見交換 田邉ら2019
支え合い,助け合う人間関係 高橋ら2001浦川2014
こころとこころのふれあいの機会を持ち,ホンネの自分や他人に出会うこと 高橋ら2001
親から認められることを経験する 親から認められた経験 浦川2014
親からの期待 上田1996
親の養育態度 沢崎1985
母親から受容されているという認知 沢崎1985
身近にいる大切な存在の人(家族)からの受容 瑞慶覧ら2009
自己洞察を行う 自己の振り返りによって自己受容が促進される 西條2013
自己と向き合うことが必要 考藤ら2018下條2020品川2015山内2010
客観的に自己を観察すること 下條2020
自己自身を内省すること 伊藤1992
成長しつつある自分に気づけること 板津2013
自分を表現する 学校場面における適応度 渡辺2020
親への自己開示 海老沼2018渡辺2020
コミュニケーションスキルが必要 米川ら2010
自己表現が必要 下條2020
理想と現実の差異をなくす努力をする 理想と現実との差をなくす努力をすること 伊藤1992上田1996
理想とする自己姿を目標にして現実の自己を意識的に形成すること 板津2013
理想と現実の自己像を客観的に把握する能力の育成 板津2013
現実自己と理想自己のずれという認知的な自己概念からの影響 鈴木2010

まず,他者からの関わりとして,【他者が肯定的・否定的な部分をフィードバックする】【他者が肯定的・共感的に受け止める】【他者から受容されることを経験する】【様々な背景をもつ人々と意見交換ができる関係性がある】【親から認められることを経験する】の5つが抽出された.ここでの「他者」とは,親や家族,友人はもちろん,思春期の子どもたちと関わる場面の多い教師も含まれていた.次に,自己の内面への意識的な働きかけとして,【自己洞察を行う】【自分を表現する】【理想と現実の差異をなくす努力をする】の3つが抽出され,他者との関わりを通した経験や,自己を振り返り自己の課題に向き合うという姿勢が自己受容につながるということが明らかとなった.

6. 帰結(consequences)

帰結は,他者との関係性を示す内容および自己の状態を示す内容ごとに分け,5項目が抽出された(表3).

表3  「思春期の自己受容」の帰結
項目 内容 文献
対人関係の充実につながる 対人関係に関わる行動の促進 米川2008
豊かな人間関係の育むことができる 品川2015
良好な人間関係の下地となる 沢崎1985渡辺2020
円滑な対人関係の発達 宮沢1978安松ら2002
重要な他者との結びつきが深いということ 宮沢1978
他者との協調性が育まれる 安松ら2002米川ら2009
冷静に対人場面での葛藤場面にも対応できるようになる 安松ら2002
他者尊重が可能になる 他者を信頼しているということ 宮沢1978
他者の考えを受け容れられるということ 宮沢1978沢崎1985田邉ら2019
他者理解が深まる 江川1995土谷ら2013
他者を尊重し受け容れることができる 田邉ら2019
自己実現が図れる 自己実現を図ることができる 鎌塚ら2006近藤2017渡辺2020
行動変化の原動力となる 米川ら2009渡辺2020
目標に向かって生活を送っているということ 宮沢1978宮沢1988
将来の自分に希望をもつということ 宮沢1978
充実した生活をしているということ 宮沢1978
見失った自己を取り戻すことができる 安松ら2002
自信を感じるようになる 板津2013
学校適応感の向上が期待できる 進路の方向性を検討するスキルを高める 米川2008福島ら2011
学習に関わるスキルを高める 米川2008福島ら2011
集団活動に関わるスキルを高める 安松ら2002米川2008米川ら2009福島ら2011
コミュニケーションスキルを高める 米川2008福島ら2011
アイデンティティの確立につながる アイデンティティの確立 高橋2015

他者との関係性を示す帰結として,【対人関係の充実につながる】は,より豊かで円滑な対人関係の構築につながる事柄が示され,[良好な人間関係の下地となる],[他者との協調性が育まれる],などで構成された.【他者尊重が可能になる】は,自己受容をすることで他者をも受け容れ尊重できるようになることが示され,[他者を尊重し受け容れるという行動が可能となる],[他者理解が深まる]などで構成された.自己の状態を示す帰結について,【自己実現が図れる】は,自己受容ができるようになることで,将来の自己に希望と自信を持てるようになることを示していた.【学校適応感の向上が期待できる】は,学校生活での必要なスキルや適応感の向上が期待できることが示された.【アイデンティティの確立につながる】は,思春期年代以降の子どもたちにとって必ず経験する発達課題であり,自己受容できるようになることは,アイデンティティの確立につながるということが明らかとなった.

7. 概念モデル

以上より,思春期における自己受容の概念は,「他者からの関わりや自己の内面への働きかけを受けて,自己を理解し信頼することであり,自己を寛容に受け止め,自己の課題に折り合いをつけることで,他者との関係性や自己の状態の充実がもたらされる状態」であると定義された.概念モデルを図1に示した.

図1 

思春期における自己受容の概念モデル

Ⅴ. 考察

本研究における概念分析の結果より,属性においては,思春期の自己受容の様相が,先行要件は思春期の子どもたちに自己受容を促すための介入の方向性が示唆された.

1. 思春期における自己受容の概念の特性

思春期における自己受容は,自己を理解することと自己を信頼することから構成される.自己を理解するということは,現実の自己と向き合うことである.その過程は,属性の【自己を理解すること】で示されたように以下のように説明できる.まず[自己の視点からの自己を認識すること]で,ありのままの自己の理解,すなわち,[自己の長所,短所を理解しているということ]につながる.さらには,自己の性格や容姿など内面,外見も含めて自己に価値を見出し,[現実自己の価値づけが高いということ]というように,自己を前向きに理解していく.自己理解は,中学校3年間において学年が進むにつれ深まっていくとされている(宮沢,1988)ことからも,この年代の子どもたちにとって重要な課題であり自己受容の鍵となる要素であると考えられる.また,自己を信頼するということは,[自己を大切にし信頼しているという肯定的受け容れ],[他者の眼に映った自分自身を意識していない状態]であることが明らかになったように,自己を信頼できているからこそ他者評価を意識することなくありのままの自己を受け容れることができるということである.思春期は他者からの評価に敏感で影響を受けやすく,不安定となりやすいとされているが(福田,2015),自己を信頼することでこれらの葛藤をも乗り越え前向きに対処することが可能であることが示唆された.また,【自己を寛容に受け止める姿勢】においては,長所や短所すべてを含めた自己を「ありのままの自己」として捉え,どのような自己であっても“自分は自分で良い”と受け止めることが思春期における自己受容の状態であることが明らかとなった.また,思春期の自己に対する態度として宮沢(1988)は,次第に変えられない現実の自分の姿に気付くようになりその後徐々に受容的態度を持つようになってくると述べている.現実の自己に対面する中で,理想に描く自己とは離れた現実の自分の姿に不満を感じることは当然のことである.しかし,そのような自己の姿や課題にうまく折り合いをつけていくということも自己受容において重要な要素である.そのため,【自己の課題に折り合いをつけた状態】に導くための支援など具体的に検討していく必要がある.

2. 思春期における自己受容促進のための示唆

本研究の先行要件において,他者からの関わりに関連する事象が抽出されたことから,これらは思春期の自己受容を促すために重要な要素であると考える.思春期の人間関係の特徴として福田(2015)は,親とは心理的離乳と甘えが表裏一体となる一方で,友人との関係は共感し励まし支え尊重しあえる関係を築いていくと述べている.このような関係性の中で自己を肯定的に認めてもらえたり,考えを共有し合えたりすることは,自己の存在を認めることにもつながる.思春期の子どもたちは,このように自分の存在や特徴に気づけたことを土台とし将来の自己像に希望をもつことが可能となる(笠井,2015).これは,本研究の帰結にて【自己実現が図れる】が抽出されたことからも,他者との関わりは,自己受容を促していく上で重要な役割を果たすと考える.

また,自己洞察や自己の内面への意識的な働きかけも思春期の自己受容には欠かせない要素である.思春期になると自分自身を見つめることができるようになり,自分が他の誰とも取り替えのきかない存在であることに気づき新たな自己の発見に結び付く(福田,2015).このように思春期の子どもたちが自己の内面に意識的に働きかけることができる機会や方法の提供,助言が必要であると考える.具体的には,家庭においては家族,学校現場においては教師や健康管理を担う看護師やカウンセラーが,思春期の子どもたちと向き合う機会を意図的に設け,肯定的フィードバックを行うとともに,子どもたちが自由に自己表現する場を共有できる関係性を構築していく必要がある.また,それらは決して一通りではなく,各々の役割と立場に応じて行っていくことが重要である.そして,このような支援を思春期の子どもたちが実感することは,「見守られている」という安心感につながり,その結果,様々な葛藤や感情を乗り越え自己受容に向かうことが可能になると考える.

Ⅵ. 結論

Walker & Avant(2005/2008)の手法を用いて「我が国の思春期における自己受容」の概念分析を行った結果,4属性,8先行要件,5帰結が抽出され,「他者からの関わりや自己の内面への働きかけを受けて,自己を理解し信頼することであり,自己を寛容に受け止め,自己の課題に折り合いをつけることで,他者との関係性や自己の状態の充実がもたらされる状態」であると定義した.思春期の自己受容を促していくためには,それぞれの役割や立場に応じた周囲の関わりや思春期の発達に応じた対人関係の構築,さらには自己洞察など自己の内面に意識的に働きかけることが重要であることが示唆された.

利益相反:本研究における利益相反は存在しない.

著者資格:HNは研究の着想および研究デザイン,データ収集,分析,論文草稿の作成;ANは研究の分析,論文草稿の洗練および研究プロセス全体への助言;KIは研究のデザイン,分析,原稿への示唆および研究プロセス全体への助言を行った.すべての著者は最終原稿を確認し,承認した.

文献
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  •  海老沼 李奈(2018):思春期における親子間コミュニケーションと子どもの自己肯定感との関連―食事場面に着目して―,作新学院大学臨床心理センター研究紀要,11, 61–62.
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