日本看護科学会誌
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総説
働く女性の月経随伴症状のセルフマネジメントの概念分析
松原 千晴我部山 キヨ子
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2023 年 43 巻 p. 55-62

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抄録

目的:働く女性の月経随伴症状のセルフマネジメントの概念を明らかにし,看護介入における概念活用の有用性を検討することである.

方法:Rodgers & Knafl(2000)の概念分析の手法を用いた.

結果:属性は【月経随伴症状や対処に関するリテラシーの獲得と活用】【問題解決に向けた段階的な行動変容】【職場の資源の活用】【就労生活での取り組みの維持】の4つ,先行要件は4つ,帰結は3つが導き出された.

結論:本概念は「働く女性が月経随伴症状や仕事および生活の支障を改善するために,ヘルスリテラシーや職場の資源を活用し主体的かつ戦略的な管理により課題に対処する活動であり,その人の問題に対する対処行動が洗練されていくプロセス」と定義した.その上で,働く女性という集団へのセルフマネジメント促進に向けた看護支援の基盤としての活用可能性が示唆された.

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© 2023 公益社団法人日本看護科学学会
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