2023 年 43 巻 p. 547-556
目的:COVID-19パンデミック下における精神看護専門看護師(精神看護CNS)による看護師支援のプロセスを明らかにする.
方法:17名の精神看護CNSへの半構成的インタビューを行い,グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析を行った.
結果:精神看護CNSによる看護師支援は,【危機状況下で最善のケアを提供するための看護師支援】をコアカテゴリーとする9つのカテゴリーから形作られた.看護師のメンタルヘルスに関わる状況を把握し,多職種や看護管理者と協働し,看護師が安心して患者・家族ケアを行える環境を整え,危機状況下でも患者・家族に最善のケアを提供できるよう看護師を支援していた.
結論:精神看護CNSによる多職種や管理者と連携した支援は,看護師のレジリエンスを高める可能性が示唆され,支援の独自性は,患者・家族ケアをともに行うことを通して看護師を支援することであった.