日本看護科学会誌
Online ISSN : 2185-8888
Print ISSN : 0287-5330
ISSN-L : 0287-5330
原著
開業助産師が捉えている分娩期におけるWomen-centered careとその実践
石引 かずみ家吉 望み加納 尚美
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2023 年 43 巻 p. 831-841

詳細
抄録

目的:開業助産師が捉えている分娩期におけるWomen-centered careとその実践を明らかにすること.

方法:分娩取扱のある有床助産所に3年以上勤務する助産師12名を対象に,半構造化面接にてデータを収集し質的記述的に分析した.

結果:次のコアカテゴリが生成された.【女性の生涯を見据えて分娩期を理解する】,【女性と子どもと家族を包含し,一丸となって分娩期に臨む】,【女性と子どもの「命と幸せ」を守るために自律する】ことが必要であると捉え,母子と家族の幸せのために【女性と家族への揺るぎない信念のもと行動する】ことを土台として【女性のためにあらゆる関係性を醸成する】ことに尽力しながら【女性のすべてを包容し添い続ける】ことを通し【女性が産むことに能動的になれるよう働きかける】実践であった.

結論:開業助産師の分娩期におけるWCCは,ポジティブな出産体験が女性と家族に好影響をもたらすことを認識し,それを実現するために自律した助産実践を志向していた.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人日本看護科学学会
前の記事 次の記事
feedback
Top