目的:市町村の母子保健の事業形態について直営・民間委託の別に着目し,地域特性ごとの民間委託の状況を明らかにすることである.
方法:人口を基準に財政指数,出生率で層化階層化し抽出した400市町村の母子保健業務担当管理者を対象とした記名自記式質問紙調査の結果と,全国1,741の市町村について地域特性を示す18項目でクラスター分析により類型化した結果を突合させ,特徴を分析した.
結果:クラスター分析は,「大都市型」「合併無面積小自治体型」「合併有面積大自治体型」「超高齢町村型」「超小規模分散居住町村型」に類型化できた.質問紙調査の113(有効回答率28.3%)を各クラスターと突合した結果,民間委託の割合は「大都市型」および「合併有面積大自治体型」で他と比較して高かった.また,地域特性により理由の背景が異なっていた.
結論:自治体の保健事業の直営・民間委託は,将来も見据え,地域特性を踏まえて検討する必要がある.