2024 年 44 巻 p. 338-347
目的:訪問看護師による心不全患者の生活や身体の“いつもとの違い”からの心不全の増悪の判断を明らかにする.
方法:心不全患者の担当経験のある訪問看護師5名に面接し,質的記述的に分析した.
結果:分析の結果,【患者のいつもの生活をあらかじめ把握して訪問する】【いつもと違う言動や症状から心不全の増悪を疑う】【心不全の病態をふまえ,いつもと違う原因を探求する】【いつもとの違いから活動と心負荷を推し測る】【心不全を裏づけし,いつもとの違いを判断する】の順に5つの判断を導いた.
結論:“いつもとの違い”とは,いつもの生活との違いであった.訪問看護師は,「いつもの患者の生活や身体の状況を測るものさし」を活用し,心不全患者のいつもを捉えていた.心不全の増悪の判断には,「患者独自の増悪の徴候と判断するものさし」を活用していた.