2024 年 44 巻 p. 702-711
目的:認知行動療法の理論に基づき,うつ病をもつ人が再休職に至った状況・認知・行動・感情・身体の変化を明らかにし,認知と行動の特徴に注目したアプローチを検討する.
方法:うつ病による再休職の経験をもつ8名の男性に対して半構造化インタビューを行った.得られたインタビューデータの分析はテーマティック・アナリシス法を用いた.
結果:うつ病をもつ人が再休職に至った認知は《理想の自分像への執着》《納得できるストーリー探し》であり,行動は《仕事の抱え込み》《我慢》《過去・未来・自分自身に関する反すう》であった.それらの認知と行動は,感情や身体へも影響し悪循環が生じていた.先行研究と比較し,対象者の特徴的な認知と行動は〈比較志向性の高さと極端な過小評価〉と《過去・未来・自分自身に関する反すう》であった.
結論:再休職を防ぐためには,客観的で正しい評価を得ることや,反すうへの対処が重要であると考えられた.