2025 年 45 巻 p. 132-141
目的:高齢者のセルフ・ネグレクト状態を類型化することである.
方法:近畿6府県の地域包括支援センターと社会福祉協議会でセルフ・ネグレクト事例を担当した専門職者に自記式質問紙調査を実施した.
結果:セルフ・ネグレクト状態や行為に関する調査項目への回答151部を主成分分析し,不衛生な生活環境,不適切な保健医療行動,不衛生な家屋環境,金銭の管理不足,稀薄な対人関係の5側面の指標を抽出した.その指標を用いてクラスタ分析し,対人関係稀薄群(34%),金銭管理困難群(26%),全体低群(23%),家屋環境劣悪群(14%)の4群に類型化された.4群間で差異が見られたのは,障害高齢者および認知症高齢者の日常生活自立度,セルフ・ネグレクトのタイプと深刻度,高齢者の他者受容であった.
結論:高齢者のセルフ・ネグレクト状態は4群に類型化することができ,その類型化のクラスタ間の特徴から,それらに応じた介入や支援の必要性が示唆された.