日本看護科学会誌
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小児看護実践で看護婦が直面する倫理的問題と看護婦の対応
井上 みゆき
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2001 年 21 巻 1 号 p. 61-70

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抄録
本研究は, 小児看護実践で看護婦が直面する倫理的問題とその問題を解決する看護婦の対応を明らかにすることを目的とした. 対象は,小児専門病院へ勤務する小児看護経験5年以上の看護婦18名である. データ収集は非構成面接を行い, 得られたデータから質的帰納的分析を行った.小児看護実践で看護婦が直面している倫理的問題は, 1) 延命治療の是非, 2) 医療の情報提供の不足, 3) 子どもの人権が尊重されていない, 4) 看護婦の継続教育の不足, 5) 快適な療育環境が提供されないの5つに分類された.
看護婦は, 倫理的問題を感じてはいるが, 看護婦自身の問題と捉えていないために倫理的問題を解決する行動はとっていなかった. これらの問題を解決するためには, 1) 日々の看護実践を通じて自らの倫理的感受性を発達させる. 2) 看護婦が倫理的感受性を高めて行くことを助ける人的資源 (CNSなど). 3) 看護婦が患者の擁護者としての役目を果たせるよう, 看護婦のパワーで職場を変化させて行く必要性が示唆された.
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