日本看護科学会誌
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在宅末期がん患者の家族に対する教育支援プログラムの適切性の検討
福井 小紀子川越 博美
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2004 年 24 巻 1 号 p. 37-44

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抄録
在宅末期がん患者の家族の多くは, 満たされないケアニーズを抱えていることが多くの先行研究により明らかにされているが, これら家族を対象とした支援法の開発とその効果に関する報告はほとんどない. そこで, 本研究では, 最初に, 国内外の先行研究のレビューおよび実践家との討議を通して, 死までの経過や患者の身体・心理的ケア法を含む, 在宅において末期がん患者のケアを行う家族にとって必要な知識と技術の習得を目指した教育支援プログラムを作成した. 次に, 本プログラムの妥当性および実施可能性について尋ねる質問紙調査を29名の訪問看護師に行った. その結果, 21名の看護師 (返答率72%) からそれぞれ8.10±1.37点, 643±2.52点 (0~10点満点) の評価を得た. このことから, 本研究で作成したプログラムは一定の妥当性および実施可能性を有することが示唆され, 今後のプログラムの有効性を検討するための介入研究の必要性を確認した.
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