2006 年 37 巻 2 号 p. 105-109
近年の分析技術の発達により,人の呼気に含まれている成分を分析し,消化器疾患の病態や,消化管機能との関係を検討する試みがなされている.呼気中13CO2赤外分光分析装置が臨床検査方法として導入され,13C標識化合物呼気テストが消化器疾患の診断,治療効果の判定に用いられ始めている.我々は肝機能検査としてL-[1-13C]phenylalanine呼気テストを施行し,従来の肝機能検査とことなり,肝臓の線維化の進行や,肝臓全体の酵素活性が推定可能であることを示した