におい・かおり環境学会誌
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特集(発展する食品包装材)
青果物の新たな鮮度保持包装技術「パーシャル包装」
石川 豊
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2012 年 43 巻 4 号 p. 271-279

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抄録
MA包装は,青果物の呼吸と袋のガス透過のバランスにより,袋内のガス濃度を調整して鮮度を保持する方法である.簡易なMA包装手法として,青果物をフィルムで機械包装する際に溶着する部分に一定間隔でシールしない部分を残し,その結果生じる微細な空隙でガス透過性を調節する「パーシャルシール包装」が開発された.ニラを包装した結果,葉の黄化や腐敗の発生が著しく抑制され,クロロフィル,糖および還元型アスコルビン酸含量が高く保持された.さらに,夏季の輸送試験において高い鮮度保持効果が確認された.
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© 2012 (社)におい・かおり環境協会
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