2016 年 47 巻 6 号 p. 411-420
料理の基礎となる鶏出汁(チキンスープ)は清湯と白湯の二種類ある.これらは混ぜる事で,それぞれ単独では得る事の出来なかった美味しさを得られる事が知られている.その相乗効果について検証する為,それぞれのスープをGC/MS,GC/O,AEDAの手法を用いて香気成分解析を行い,そこで得られた化合物からエンハンス効果に寄与する香気成分を探索,解明した.さらに,食品のおいしさに関わる表現「コク」について理解するため,消費者調査と官能評価を実施した取り組みについて紹介する.