抄録
日本の職域における新型コロナ感染対策では、法的な義務として強制することな
く、主に協力要請や勧奨といった形で自主的対応が求められ、解決が図られてきた。
しかし、その過程では多くの労務問題が発生した。
本稿では、厚生労働省・令和3年度労災疾病臨床研究事業費補助金「職域におけ
る総合的感染症予防対策に資するガイドラインの作成、体制整備、ツールの開発に
関する研究」での研究活動をベースに、主に①ワクチン接種・コロナ検査に関する
使用者の業務命令権、未接種者に対する配転命令権等の根拠と限界、命令違反等の
効果、②新型コロナウイルスの感染拡大と労働者の就労義務、在宅ワーク請求及び
使用者の安全配慮義務、について報告する。