Papers in Meteorology and Geophysics
Online ISSN : 1880-6643
Print ISSN : 0031-126X
ISSN-L : 0031-126X
原著論文
暖候期の日本における降水量と雷雨発現頻度の日変化
藤部 文昭
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 39 巻 3 号 p. 79-94

詳細
抄録
 8または9年間のAMeDAS資料と26年間の地上気象観測資料を使い、6~9月を対象として降水量と雷雨発現頻度の日変化を調べた。降水については局地的降水と広域的降水とを区別した。
 日変化は降水型によって異なる。(1) 局地的降水と雷雨…内陸では15~18時に集中する。地域や地形によってピークの時刻に2時間程度の差がある。一方、沿岸・島では03~06時に極大が現れる。ただし南西諸島の大きな島では正午過ぎに極大が現れる。(2) 広域的降水…沿岸・内陸を問わず未明~朝に弱い極大を持つ。ただし南西諸島では正午頃に極大が現れる傾向がある。
 なお、降水頻度にも降水量と同様の日変化がある。日変化は強い降水ほど著しい。
 降水・雷雨の日変化については、すでに世界各地で広く研究が蓄積されてきた。特に暖候期については研究例が多く、局地的降水と雷雨に現れる沿岸と内陸の対照は対流性降水の一般的性質である。一方広域的降水に見られる朝の弱い極大は、寒候期の降水についての二、三の研究結果と共通しており、大規模擾乱に伴う降水の特性であると思われる。また、南西諸島の特異な日変化についても、熱帯の海洋を対象とした研究結果の中に類例を見出すことができる。
著者関連情報
© 1988 気象庁気象研究所
次の記事
feedback
Top