日本創造学会論文誌
Online ISSN : 2433-4588
Print ISSN : 1349-2454
プロトタイピングが開発プロセスに与える効果
24回のプロトタイピングを実施した製品「Your Pleasure」の開発を事例として
三冨 敬太小林 延至赤木 真由高野 研一
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 24 巻 p. 59-78

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抄録

現状、アイデアの創造から市場投入までの開発プロセスにおいて、プロトタイピングが開発プロセスの進行に与える効果については先行研究も少なく、実際に実施したプロジェクトで調査したものも少ない。したがって、本研究の目的は、プロトタイピングが開発プロセスの進行に対してどのような効果を果たしているのかを、24回のプロトタイピングを実施した製品「Your Pleasure」の開発において、「開発プロセス」と「実施プロトタイピング」をマッピングし考察を行い、開発プロセスの進行を促す効果を提示することである。結果、「プロトタイピングは調整が必要な領域を理解させ、開発プロセスを進行させる」、「プロトタイピングは開発プロセスの停滞から抜け出させ、進行させる」具体的効果が認められた。この2点の効果については、これまでの先行研究で述べられていないことから、新規性があると考えられる。

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© 2021 日本創造学会
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