日本創造学会論文誌
Online ISSN : 2433-4588
Print ISSN : 1349-2454
場の秩序と制約の観点に基づくサービスビジョン構築プロセス
坂口 和敏山岡 俊樹白坂 成功
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キーワード: , 秩序, 制約, サービス, ビジョン
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2022 年 25 巻 p. 153-180

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抄録
本論文はサービスビジョンが「目的に基づく場の先行イメージ構築」と「視点間の調整による構造化」の反復で表現できることを実験によって検証する。実験は従来手法との比較分析と実際のプロジェクトに適用して評価を実施した。サービスはアイデアスケッチシートを使用し、ビジュアルとして描くことで、言語化しにくい目的や文脈を表現できる。また、サービスモデリングシートはビジネス–サービス–製品の階層構造の反復設計を促進する。サービスビジョンは、サービスデザインの経験に依存せず、経験がない実験協力者でも可視化できることを検証で確認した。これらの結果から、ビジョン構築プロセスはサービスを概念と実体イメージの両面で可視化し、それらの不適合を認識し、修正することによってサービスの実現に必要な実用最小限製品が特定する。また、可視化されたビジョンは他者への共有が可能であるため、多様な解釈が参加者間で育まれる。
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