抄録
ラバンで行われている幼児と保護者を対象とした「Movement Play」の教室を5カ月にわたり参与観察し, 指導内容の特徴から指導構造を検討した。その結果, 「Movement Play」の指導構造は, 「音・リズム」「動き」「表現」の3つの構成要素から成り, 子どもたちのリズム感や音に対する感受性を養い, 多様な運動技能の習得を導き, 身体表現の基礎となるラバン理論を元にした動きの4要素を楽しく体験させていた。つまり, 「Movement Play」での活動は, 親子が自由に表現し, 遊びを創出する創造性豊かな雰囲気の中, 3つの構成要素が相互に融合しながら回を重ね, バランスよく, 総合的に子どもたちの身体表現の発達を促していると結論づけられる。