日本精神保健看護学会誌
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研究報告
児童精神科病棟における看護師が実践する家族支援―因子構造の探索を通して―
石田 徹
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2018 年 27 巻 1 号 p. 41-51

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抄録

本研究は,自作の家族支援に関する調査票を用いて,児童精神科病棟における看護師が実践している家族支援の因子構造を探索し,家族支援の現状を明らかにすることを目的とした.全国児童青年精神科医療施設協議会に属する協力が得られた20病棟の384名の看護師を対象に,自記式質問紙を用いて量的調査を実施した.264名から回答が得られ,欠損値がない243名のデータを分析の対象とした.因子分析の結果,「家族への直接支援(11項目)」,「退院支援と多職種連携による家族支援(9項目)」,「疾病と治療の説明と補足(3項目)」の3因子をもつ23項目から構成されていた.それら3因子を一元配置分散分析した結果,児童精神科病棟の家族支援において,「家族への直接支援」,「疾病と治療の説明と補足」,「退院支援と多職種連携による家族支援」の順に,実践されていたことが明らかとなった.今後は,退院支援や多職種連携において,退院前家庭訪問など積極的に家族支援ができるように,具体的に考えていく必要がある.また,家族自身が抱える問題に合わせた個別的な支援ができるように検討していく必要がある.

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© 2018 日本精神保健看護学会
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