2018 年 27 巻 2 号 p. 10-18
本研究は,民間の精神科病院に勤務する2年目の看護師がどのような精神科看護の体験をしているのか実態を調査し,就労継続の支援を考える資料を得ることを目的としている.データの収集は,6名の2年目の看護師に対して,半構造的インタビューを行った.データの分析は質的記述的手法で行った.
その結果,2年目の看護師は【ケアの意味の広がり】,【悩みや困難感から抜け出せない】,【自身の現状と向き合う】,【職場や職場外からのサポートを得る】といった体験をしていた.これらの体験を経て,2年目の看護師は精神科看護に携わり続けていたが,《身体的看護技術への不安》を持ち,《自分の看護ケアに確信が持てない》でいた.
これらのことから,2年目の看護師に対して自信を持てない看護場面で支援を得ることができるようにする必要性があると考えられた.