応用統計学
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ベキ重み付き平滑化スプラインによる分散均一性の診断
坂本 亘
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2004 年 33 巻 1 号 p. 27-49

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抄録

ノンパラメトリック回帰モデルでは多くの場合に分散均一性などの要件が暗黙裡に仮定されるため,回帰関数の推定に悪い影響が生じるおそれがある.分散均一性の診断を未知の非線形回帰構造の推定と同時に行うことを目的として,ベキ重み付き平滑化スプライン(PWSS)モデルが提案される.加法回帰モデルの応答にベキ変換を施し,変換後に分散が一定になることが仮定される.罰則付き最尤法により推定関数として平滑化スプラインが得られ,重み可変型の後退あてはめアルゴリズムが構築される.ベキ変換パラメータと関数の滑らかさを制御する平滑化パラメータは平滑化スプラインに対するBayes流接近法に基づき最大周辺尤度法によって推定される.平滑化スプラインが線形混合モデルの最良線形不偏予測量であるという性質を利用して,比較的計算が容易な周辺対数尤度の形が導出される.文献事例のデータ集合に対する検討およびシミュレーション実験により,PWSSモデルによって推定されたべキ変換が非線形の構造を考慮に入れながら分散を均一化しうることが示される.

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